（表紙は仮のもので変わる場合があります） 「待っていたよ、チェルシー」 この物語は、脳動脈奇形による脳出血で意識不明となり、若くして亡くなったナタリーが、死後も意識を持ち続けるという独特な世界観の中で展開されます。 ナタリーは幼馴染のチェルシーと小さい頃から遊んでいて、やがて愛し合うまでになった。しかし30歳になってからのある日、家で倒れて闘病虚しく帰らぬ人になってしまった。その後の、ママが用意してくれた「マンション」での日常と出会い。 「再婚が破談になったので帰宅できました。」 　乳がんで亡くなった母親の朋美と白血病で亡くなった語り手である娘の江美の遺灰がそれぞれ「ビン」こと骨つぼに納められ、自宅の戸棚に大切にしまわれているところから始まります。ある日突然、彼女らの「ビン」は見知らぬ「ビンたち」が多数並ぶ「倉庫」こと納骨堂に移されます。そこで、一人の女性が現れ、「あたし、今度、江美さんの新しいママになるのよ。よろしくね」と告げます。語り手である子供は、父親が再婚しようとしていることを悟り、心の中で「ママにならないで！！」と強く願います。 「カードに愛を込めて」 大往生したおばあさんが語る近代的な「巨大マンション」で過ごす毎日。自動搬送式納骨堂の日常を小説化してみました。 A5コピー72P。