ソラシドレッズ
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短編集です。100ページ。全7作。2020年頃から2024年までに書いた作品集。文学賞そのものが蒸発したり、企画に応募したものの企画自体が蒸発してしまったものなど、行き場を失った作品たちです。以下、一部作品紹介。 「あの子はこれで安心」 あの子は、自分では何も決めず、指図もせず、すべて僕に従う。その従順さが、かえって僕には心配だった。ある日、あまりにも受け身なあの子に耐えられなかった僕は、そのわけを聞いたのだった。 「都会は青がすくねえんだよ」 新卒採用された会社を四月でやめた私は、実家に帰ることになった。私は悪くない! 都会は青が少ねえんだよ。空が狭いし、海は汚い。だから人がおかしくなる! 「星がまた輝くとき」 どうしようもない生の重圧感が辛くて、ベランダに出てライターとタバコを取り出した私。カチカチ音がなるだけで、火が点かない。オイル切れ。タバコの火を点けることすら上手くいかない。いっそこのまま飛び降りようか。待って、三階って死ねたっけ? 高さが足りないとかって聞いたことがある。 「ぶっちギレ」 あり得ねえ〜、あり得ねえあり得ねえ。最新の文学賞受賞者の対談動画を見たあとだった。受賞者とあの、あのK先生が仲睦まじく話してた。そんなことはよくあることだ、受賞者と審査員の対談なんて毎年行われているし、日本全国どこでだって行われている。そんなことを言ってるんじゃねえ、殺〇ぞ。だからなんですか、幸福か?