「ヴァニティ・フェア」の王侯貴族
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「ヴァニティ・フェア」は1868年から1914年にイギリスで発行された総合週刊誌です。 題名はウィリアム・サッカレーの小説からとられて、有名人の風刺画が名物でした。それらの作品の中から、国王や王族の作品を選んで、解説とともに収録をしました。 ヴィクトリア朝では一目でわかる有名人でも、現代のわれわれにとってはすっかり忘れ去られた存在です。本書に収録した王族も、おそらくヴィクトリア女王以外は見たことがない読者のみなさんが、多いのではないでしょうか。できるだけ簡潔に解説をつけました。 しかし彼ら彼女らは、お互いに密接な関係があり、ヴィクトリア朝のヨーロッパ史に重要な役割をはたしていました。 また、「ヴァニティ・フェア」には思いのほか有色人種の王族が収録されています。一つにはイギリスにはインドのマハラジャたちが数多く訪れていたということと、十九世紀後半には世界規模で交通が発達したことから、ヨーロッパで開催された戴冠式などの大規模な式典にも海外からの参加者が増えたり、ヨーロッパ外からの留学が増えたせいかもしれません。 また、王族といってもピンからキリまであり、特にドイツの小国の次男、三男の王子はいわゆる「部屋住み」であり、特に貴賤結婚をして王位継承権を失った場合は大変でした。遠縁を頼ってイギリスなどヨーロッパ各国の軍隊に入隊したり、財産のある娘と結婚したりしていました。しかしイギリスは特に生活費が高かったようで、借金に追われていたテック公爵は、一時ヨーロッパで暮らしていたそうです。 そんな彼らの生活の一面も、お楽しみいただけたら幸いです。
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