【PDF】飲んでいないクラフトビールについて堂々と語る方法
- Digital800 JPY

タイトルはフランスの文芸批評家・バイヤールの「読んでいない本について堂々と語る方法」をもじったものです。こちらは物事の認識について示唆を与えてくれる素敵な本です。この本を読み、読まずに語れるならばクラフトビールを飲まずに語れるのではないかと考えました。そして、コタツ記事の書き方を考案したのですが、架空のブルワリー、架空のビールについて書いたにも関わらず非常にリアリティがあって当の本人が驚いてしまいました。 勿論飲まずに語ることを推奨しているわけではありませんが、一度考えてみたいのは私たちの認識の方法、特に「確かさ」と「確からしさ」の違いです。 コロナ禍で生活様式が大きく変化し、その影響はクラフトビール にも及んでいます。この間、文化というより文明の、確かさよりも確からしさの創出が進んだように思うのです。だからこそ、疑いようのない身体性を伴ったコミュニティへの所属感、すなわち「乾杯」の意義を再評価したくなります。 乾杯に伴う「接面」、「間主観性」は2者間のみならず広くコミュニティ、もっと言えば社会全体を構成する原理になりうるのではないかと近頃考え始めています。 目次 第1章 飲んでいないクラフトビールについて堂々と語る方法 1.「読んでいない本について堂々と語る方法」 1 2.飲んだことのないビールも語れる 2 3.要素の抽出と属性タグ化 3 4.タグを翻訳し、その集合を文章化する 5 5.コタツ記事の書き方 7 6.グループを規定する語 9 7.概念と現実の差 11 第2章 コロナ禍とクラフトビール、乾杯の身体性と確かさ 1.非対面・非接触型店舗の登場 13 2.AI 14 3.確かさと確からしさ 15 4.作られた確からしさ 16 5.オンライン飲み会と転売屋の示すもの 18 6.クラフトビールにおけるDXの最適解 19 第3章 語られるべきものごと 1.型から入ることは悪いことではない 21 2.マイケル・ジャクソン再考 22 3.語られずにいること、たとえばテクネーについて 23 おわりに 25 2022年5月5日 COMITIA140にて初版発行。