感情はナマモノ、詩は保存食 「好きって言えなかったとき」
- Digital0 JPY


好きだったのに、 ただ「好き」と言うだけが どうしてあんなに遠かったんだろう。 声になる前の気持ちは、 息づかいのように揺れて、 触れたら消えそうで—— それでも確かにそこにあった。 この小さな本は、 そんな“届かなかった好き”のかけらを拾い集めた一冊です。 ページをめくるたび、 胸の奥で止まっていた時間が、 少しずつ呼吸を思い出します。 ⸻ 感情はナマモノ、詩は保存食。 こぼれそうな気持ちを瓶に詰めるように、 瞬間の温度をそっと残しておきたい。 このシリーズは、 すぐに消えてしまう心の揺れを 静かな言葉ですくい上げる「保存食」の詩集です。 ⸻ 今月のテーマは「好きって言えなかったとき」。 歩幅のそろわない帰り道、 胸の奥で響いたままの“呼ばれなかった名前”、 寄り道みたいな片想い、 沼のぬくさに沈んだままの優しさ。 言えなかった「好き」が生んだ痛みと、 それでも手放せなかった温度を、 7編の詩に閉じ込めました。 言葉にならなかった想いが、 あなたの心のどこかに そっと居場所を見つけますように。

