フルート対話ライブラリー Vol.1「音と身体」― その時、奏者は何を考えているか【PDF・58ページ】
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「調子が悪い日は、その日のうちに取り戻そうとしなくて大丈夫です」——インタビューを受けているとき、僕は自分でも思いがけないことを口にします。 この小冊子は、Q&Aではありません。誰かに質問を投げかけられて、それに答えていくうちに、普段は言葉にしないところまで引きずり出された——その記録です。毎週配信しているメルマガで続けている対談を、読み物として整え直しました。 たとえば、理想の音とは何か。低音が鳴らないのはなぜか。指の力みはいつ生まれるのか。どれもレッスンで話してきたことですが、対談だと「では、楽器を構える前は何をしているんですか」「その感覚は、いつ身についたんですか」と、一段深いところまで訊かれます。答えているうちに、自分が何を考えて吹いていたのかが、だんだん見えてきました。 ■ ひとつだけ、先にお伝えしておきます この本の中で僕に質問を投げかけている聞き手は、人間ではありません。AIです。 始めたときは、話し相手になってくれれば、くらいの軽い気持ちでした。ところが、やってみるとこれが思いのほか面白いんですね。AIは遠慮をしません。人間同士なら少し立ち入りすぎかなと躊躇するようなところまで、平気で踏み込んできます。しかも一度答えると、その答えのいちばん曖昧なところを狙って、もう一段深く訊いてくる。 ただ、本の中身はあくまで僕の言葉です。答えているのは全部、僕自身です。 ■ 収録内容 全3部・15話(A5判・58ページ/PDF) 第1部 音を作る 01 理想の音は、どこにあるのか 02 「低音が出ない」への処方箋 03 息が続かない、脱力ができない 04 息を吸う前に、音は決まっている 05 骨格の非対称性を、逆手に取る 第2部 身体と楽器のあいだ 06 キーは押すのではなく、重さで下りる 07 非対称な構えと、長く吹き続けるための身体 08 右手親指の位置がもたらす、微細な重心移動 09 楽譜の「凝視」から身体を解放する 10 キーが戻るのを、待つ 第3部 歌う 11 指が回らなくても「歌」は歌える 12 速いパッセージより難しい、ゆっくりな曲 13 カンタービレと、微細な震え 14 ビブラートは「音色」か「装飾」か 15 タンギングと、舌のリラックス 一話ずつ独立していますので、気になったところから読んでいただいて大丈夫です。 ■ QRコードで、動画もすぐに 多くの話には、関連するYouTube動画へのQRコードを添えました。スマホのカメラで読み取るだけで、解説動画にジャンプできます。文章で考え方をつかんで、動画で確かめる——この往復が、いちばんの近道かと思います。 ■ こんな方へ ・上手い人が何を考えて吹いているのか、のぞいてみたい方 ・練習法ではなく、その手前にある「考え方」を知りたい方 ・調子の良し悪しに振り回されて、原因が分からない方 ・脱力と言われるけれど、どこをどう抜けばいいのか分からない方 ・ハウツーではなく、読み物として音楽の話を読みたい方 ■ 既刊との関係 シリーズ既刊「フルート上達Q&Aライブラリー」(Vol.1〜Vol.5+別冊ピッコロ編)は、困りごとに一問一答で答えるQ&A集です。こちらの「対話ライブラリー」は性格が違っていて、答えというより、奏者が何を考えているかをそのまま並べた対談集になっています。どちらから読んでいただいても大丈夫ですし、内容の重複はありません。 同時に、Vol.2「楽譜と本番」も公開しています。そちらは舞台の上の話が中心で、演奏が始まる前の数十秒、数十小節の休符、ミスの直後の数秒間、客席の咳や鳴った携帯——といった、演奏を聴いているだけでは決して見えない時間を扱っています。 ■ ご購入にあたって ・形式:PDF(A5判・58ページ) ・スマートフォン、タブレット、パソコンでご覧いただけます ・印刷してお使いいただいても大丈夫です ・データの性質上、ご購入後の返品・返金は承っておりません。ご了承ください 奏者の頭の中を、少しのぞいてみてください。 フルート奏者・講師 立花 雅和(Music Rela)



