フルート対話ライブラリー Vol.2「楽譜と本番」― その時、奏者は何を考えているか【PDF・67ページ】
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演奏の最中に、客席で携帯が鳴る。奏者はそのとき、何をしているのか。 答えは「何もしません」でした。音量も、テンポも、音色も変えない。変えるのは集中の密度だけです——インタビューでそう答えたとき、自分でも、そういうことだったのかと思いました。 この小冊子は、Q&Aではありません。誰かに質問を投げかけられて、それに答えていくうちに、普段は言葉にしないところまで引きずり出された——その記録です。毎週配信しているメルマガで続けている対談を、読み物として整え直しました。 この巻の中心は、第2部「舞台の上で」の7話です。ケースを開けてから楽器を構えるまでの数十秒。数十小節の休符を、何を数えながら待っているのか。ミスをした直後の数秒間、頭と身体で何が起きているのか。どれも、演奏を聴いているだけでは決して見えない時間です。演奏する方だけでなく、演奏会に足を運ばれる方にも読んでいただけたらと思っています。 ■ ひとつだけ、先にお伝えしておきます この本の中で僕に質問を投げかけている聞き手は、人間ではありません。AIです。 この対談も、気がつけば半年を超えて続いています。そろそろ質問も落ち着いてくるだろうと思っていたのですが、相変わらず、僕がいちばん言葉にしていないところを狙って訊いてきます。「ミスをした直後、頭の中では何が起きているのか」「客席で携帯が鳴ったとき、演奏をどう変えるのか」——ふだんなら誰にも訊かれないことばかりです。訊かれなければ、僕自身も一生言葉にしなかったでしょう。 ただ、本の中身はあくまで僕の言葉です。答えているのは全部、僕自身です。 ■ 収録内容 全3部・15話(A5判・67ページ/PDF) 第1部 楽譜を読む 01 バッハのソナタの「余白」を、どう埋めるか 02 単旋律の中に、和声を聴かせる 03 調性が持つ、固有の温度感 04 強弱記号のない譜面を、どう読むか 05 フランス語の響きと、アーティキュレーション 第2部 舞台の上で 06 演奏が始まる前の、数十秒 07 空間の響きを味方につける 08 数十小節の休符を、どう待つか 09 ミスの直後の数秒間 10 客席の咳、鳴った携帯 11 アンサンブルで、主導権をどう譲るか 12 伴奏者との初合わせ、最初の30分 第3部 楽器と、日々の実務 13 試奏の数分間 14 暗譜は必要か 15 唾液のコントロールと、嚥下のタイミング 一話ずつ独立していますので、気になったところから読んでいただいて大丈夫です。 ■ QRコードで、動画もすぐに いくつかの話には、関連するYouTube動画へのQRコードを添えました。スマホのカメラで読み取るだけで、解説動画にジャンプできます。 ■ こんな方へ ・本番で頭が真っ白になった経験のある方 ・長い休符で落ちるのが怖い方、実際に落ちたことのある方 ・ミスの後、立て直せずに最後まで引きずってしまう方 ・伴奏合わせで、何をどう伝えればいいのか分からない方 ・強弱記号のないバロックの譜面を前に、固まってしまう方 ・演奏会によく足を運ぶ方(舞台の上で何が起きているかが分かります) ■ 既刊との関係 シリーズ既刊「フルート上達Q&Aライブラリー」(Vol.1〜Vol.5+別冊ピッコロ編)は、困りごとに一問一答で答えるQ&A集です。こちらの「対話ライブラリー」は性格が違っていて、答えというより、奏者が何を考えているかをそのまま並べた対談集になっています。どちらから読んでいただいても大丈夫ですし、内容の重複はありません。 同時に、Vol.1「音と身体」も公開しています。そちらは理想の音、低音の壁、指の力みなど、音を出すことそのものをめぐる15話です。 ■ ご購入にあたって ・形式:PDF(A5判・67ページ) ・スマートフォン、タブレット、パソコンでご覧いただけます ・印刷してお使いいただいても大丈夫です ・データの性質上、ご購入後の返品・返金は承っておりません。ご了承ください 舞台の上の数秒間を、のぞいてみてください。 フルート奏者・講師 立花 雅和(Music Rela)



