創作小説コピー誌
A5サイズ・40頁
「せめて下女になって
お慰めしたいと思ってまいりました」
その決意で、こんな格好までして押しかけてきたのだ。
マルコは船舶事故で左腕を失った。日常生活の不便を受け入れつつ、しかし何も実績めいたものも、外出する勇気もなく、人恋しさに狂ってしまいそうだったある夜、旅行鞄をぶらさげたメイドが、泣きながら彼のアパートメントを訪ねてきた。ボロボロと涙をこぼしながら「どんなことでも致します。なんでもお命じなってください」と訴える。よくみれば後ろにもう一人背の低いメイドも控えていた。そんな彼女らに説教をして追い返す・・・という物語。