教養としての医学系英語 (問題編)
- ¥ 2,000
医学部受験に必要な医療に関する英文読解問題を、出題テーマに即して体系的に分類してあります。 また、「リベラルアーツ」という教養的知識に基づいて、単に英語だけではなく、小論・面接対策にもなれる学力がつくように編集されています。 さらに、「医療人類学」の観点から、「病」と「人間」との関係に焦点をあてて、医療系分野の英文を読むのに必要とされる知識を整理・分析してあります。 本書を読めば、英語力だけではなく、英文を読むための背景知識が身に付きます。英語を「英語」のために学ぶのではなく、「知」というグランドデザイン(全体構想)の中に位置付けた画期的な問題集です。 目次 はじめに 第1部 臨床医学 ― 症例群 第1章 感染性疾患 1 風邪 ― 民間療法の「温もり」 (北里大) 2 感染症 ― 病原菌とヒトとの「軍拡競争」 (東邦大) 3 インフルエンザ ― 「恐怖」という流行病 (杏林大) 4 HIV ― 「偏見」という感染因子 (オリジナル) 5 肝炎 ― 「自己愛」としての献血 (日本医科大) 6 COVID-19 ― 「人新世」のパンデミック (オリジナル) 第2章 腫瘍性疾患 1 がん ― 「隠喩」としての病 (慶應大) 2 乳房切除 ― アンジェリーナ・ジョリーの「選択」 (東邦大) 第3章 精神性疾患 1 解離性同一性障害 ― 「私という他人」 (東邦大) 2 自傷行為 ― 「クライシス・コール」 (富山大) 3 学習障害 ― 「空気さなぎ」の世界 (自治医科大) 4 神経性無食欲症 ― 「理性」の抑圧 (北里大) 5 心気症 ―「幻想」への接近 (順天堂大) 6 恐怖症 ―「幻想」からの逃避 (東邦大) 第2部 医学概論 ― 学術群 第1章 基礎医学 1 「病気」とは何か ― “sickness”概念の提唱 (自治医科大) 2 病の至近要因 ― 正統医学:「何が」と「どのように」の分析 (秋田大) 3 病の究極要因 ― 進化医学:「なぜ」の分析 (金沢医科大) 第2章 心身医学 1 心身相関 ― 病の「人間学」的要因 (昭和大) 2 ストレス ― 「死に至る病」 (日本医科大) 第3章 薬理学 1 プラシーボ ― 「私は喜ぶ」 (関西医科大) 2 抗生物質 ― 病原菌の「薬剤耐性」 (兵庫医科大) 第3部 現代医学 ― 問題群 第1章 臨床コミュニケーション 1 問診術 ― 「傷ついた物語の語り手」 (杏林大) 2 ユーモア ― 「対処メカニズム」としての笑い (高知大) 3 インフォームド・コンセント ― 「説明と同意」から「合意形成」へ (杏林大) 4 チーム医療 ― 「パターナリズム」からの転換 (日本医科大) 第2章 医療倫理 1 医師の資質 ― 「シヴァの舞踏神」の教え (杏林大) 2 医師の義務 ― 治療義務の「相対性」 (浜松医科大) 3 医療過誤 ― 「個人責任」から「制度の安全性」へ (オリジナル) 第3章 終末期医療 1 臓器移植 ― 臓器提供における「任意」と「義務」 (神戸大) 2 安楽死 ― 「死をもたらす医学」 (慶應大) 3 ホスピス ― 「最期の巡礼の宿」 (オリジナル) 4 死の受容 ― 「生の覚醒」 (金沢医科大) おわりに 参考文献 略字・記号一覧
「解答・解説編」について
このテキストの「解答・解説編」は「問題編の購入者の方にだけ限定販売します。 ご希望の方は、執筆は当てにメールでご連絡ください。
推薦の言葉
私はこの問題集を中心に長文の勉強をしてきました。 本書は、これまで販売されている問題集とは非常に異なる性質を持つものなので、初めてこれを読んだ人は少し違和感を持つかもしれません。 しかし、それこそ本書が他の問題集より秀でているところです。 その中でも、「テーマの解説」は特筆されます。というより、これこそが本書の真骨頂です。 医系長文に慣れていない場合は、先ずはこの「テーマの解説」から読んでみて下さい。それから長文問題を解いてみると背景知識があるので読みやすくなります。 また、2次試験で課される小論文や面接にも大きく役に立ちます。私自身も「テーマの解説」のおかげで、小論文の試験では大変助かりました。 本書だけで、医学部の医系長文問題に関する話題はほぼ全て網羅できています。多数の長文問題が収録されているので、早い段階からやってもいいですし、直前期に気になる問題を解いてみるのもいいです。 初めて本格的に医学系長文の学習を始める人、最後の仕上げをする人、医学系長文の多くの問題に慣れたい人など、すべての医学部志望の人にお勧めできる一冊です。是非この本で医学部合格の栄冠を掴み取って下さい! 2023年 昭和大学医学部進学 S.T 昭和大学医学部追加合格、東京医科大学医学部正規合格、北里大学医学部繰り上げ合格