愛を囁け愛を聞け
- 支払いから発送までの日数:7日以内あんしんBOOTHパックで配送予定物販商品(自宅から発送)¥ 500

「これはどうやって使うの?」 「普通の香水と変わらぬそうだ。首や手首などにつける」 素直に頷きながら放浪者は蓋を開け、白い芳香を薬指で少しだけ掬う。毛先に触れるようにして首の後ろに指をやる。 「こう?」 「そうそう」 「どうして首?」 「体温が高い部位ゆえ、香りが広がりやすいのだとか……放浪者殿?」 突然、放浪者が万葉の手をとった。何の躊躇いもなしに自身の首に導く。真珠でできた飾り物のような白い肌に指が触れ、万葉の全身がびくりと震える。 これは良くない。わかっていても、振り払えない。 「僕は人間みたいな体温がないから、上手く揮発しないんだ。少し温めてよ」 (本編より抜粋) 丹羽の子孫への感情が振り切れた結果、万葉の嫁取りを手伝おうと頑張る放浪者がデートしたり恋人ごっこしたりする全年齢小説。 ※注意事項 ・間章「伽藍に落ちる」ネタバレ ・旅人(空)出てくる ・放浪者の名前に関する捏造あり ・丹羽の妻子捏造 ・放浪者から丹羽への濃いめの感情(CPのつもりはありません) B6/34P/500円 100円以上BOOSTしていただいた方に後日談小説のURLをおつけします。
もっと見る