海鳴り遠く春嵐にて
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放浪者。彼のことはよく知らない。 教室の後ろから三番目、窓際の席。彼に割り当てられた机が使用されているのは入学してからの数ヶ月で半分程度しか見たことがない。残りの半分は早退か遅刻、あるいはサボりで空っぽになっている。 噂では既に何度も留年を繰り返していて万葉たちよりずっと年上なのだというが、あからさまに遠巻きにされていようと平然として窓の外を眺めている横顔を見ていると、さもありなん、という気もしてくる。 実際のところがどうなのかは不明だ。万葉はこの孤高の少年と会話らしい会話をしたことがない。故に語るべき言葉は持たない。 万葉にとってこの放浪の少年は、人形のように美しく、雷のように鮮烈で、風のように掴みどころのない、水泳授業の不参加者仲間、というだけなのだ。少なくとも現状は。(本文より抜粋) 高校の同級生の万スカが1ヶ月ごとに3年かけて距離を縮められなかったりする短編集。 友達じゃない。恋人じゃない。 だけど誰より気にしてる。 A6/194p(+おまけ)/1500円 ※注意事項 ・現パロ兼学パロ ・どっちとも取れるかもしれないブロマンス(作者は万スカの人) ・放浪者の体に特殊設定あり ・独自設定が多すぎる ・なんでも許せる方向け
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