鬼畜系サブカルの形成過程における制作者の役割に関する実証的研究
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2023年2月16日に新宿ロフトプラスワンで行われたイベント「90年代サブカルチャー大総括―鬼畜系とは何だったのか」の模様をマイクタイム、アフターレポート、反省会含め完全収録。 新宿ロフトは、1996年1月に青山正明、村崎百郎らが一同に会した「鬼畜ナイト」が行われた場所。そこから約30年を経た2023年2月16日、新宿ロフトプラスワンで鬼畜系を振り返り、問い直した。 本書には当日の写真のほか、イベント内で投影された図版を多数掲載。第二版にあたり新規テキスト「青山さんの大いなる勘違い」(黒野忍)、「90年代サブカルチャーと迷惑系YouTuberについて」(あかず)を収録。複雑怪奇にして謎多き「鬼畜系」の全貌がここに。 【出演】 平野悠(ロフト創設者・ロフトプラスワン席亭) 曽根賢(作家・コアマガジン刊『BURST』元編集長) 石丸元章(作家・『speed』『平壌ハイ! 』等) 黒野忍(著述家・『続・危ない薬』等) 虫塚虫蔵(モンド/サブカルチャー研究家) 好事家ジュネ(YouTuber・「好事家ジュネの館」) 【司会・企画】 鴇田義晴(フリーライター。「村崎百郎論」で「2022すばるクリティーク賞」受賞) 【会場発言者】(発言順) 釣崎清隆、森園みるく、永山薫、稀見理都、ロマン優光、角由紀子、ハリジャンぴらの、あかず ■イベント告知文 サブカルチャー全盛期の1990年代半ば、鬼畜系というジャンルが存在した。露悪的/バッドテイストな表現をあえて行うことで「スカした」世の中へアンチテーゼを示したのが青山正明と村崎百郎だった。 無反省と価値相対化を全面に押し出した「ネタ」は今の時代に批判の対象となり、2021年にはコーネリアス・小山田圭吾の「いじめ記事」問題としても噴出した。果たして90年代鬼畜系サブカルチャーとは何だったのか。今、ここで立ち止まり考えてみたい。 ロフト創設者の平野悠、「鬼畜ナイト」参加者の一人である石丸元章、「BURST」元編集長ピスケン、生前の青山、村崎と親交があり表立って語られない晩年を知る黒野忍、さらに20代の若きサブカルチャー研究家の虫塚虫蔵、好事家ジュネを交え「村崎百郎論」の鴇田義晴とともに総括を試みる。 あの時代の回顧ばかりではなく、流布する伝説の再検証と解凍、現在地から未来へ繋がる話を目指す。(文責/鴇田義晴) 【収録内容】 1.企画の経緯 2.「配信はやりません」 3.時代を代表するパーティだった「鬼畜ナイト」 4.村崎百郎という衝撃 5.「鬼畜系」は計画的なムーブメントだった 6.サブカルチャーに与えた衝撃、あの一夜の重要性 7.ピスケンから見た80年代/ 90年代 8.「みんな、会社の屋上に行ってアレを吹かしてた」 9.出版バブルにわいた90年代と雑誌の影響力 10.鬼畜系は若者たちの抵抗運動だった 11.『危ない1号』と『危ない28号』の違い 12.若者は時代の傷口 13.『世紀末俱楽部』 14.青山正明の二面性 15.青山正明の最期 16.青山正明と村崎百郎 17.白魔術師としての村崎百郎 18.「何も真実ではない。すべて許されている」 19.村崎百郎の作り話 20.すべては自販機本から始まった 21.少年ゆえの残酷性 22.今後の出版計画 23.青山は読者を「覚醒」させたかった 24.「あのカリスマが目の前で号泣したんです」 25.データハウスの行方 26.有害図書の復刻 27.カオスのような■■コンブーム時代 28.「その解釈、間違ってます」 29.「こんなものがここまで売れたの?」 30.「迷惑系」と「鬼畜系」 31.青山と村崎は「文化の防波堤」だった 32.黄昏は始まったばかりだけど アフターレポート/反省会 青山さんの大いなる勘違い(黒野忍) 90年代サブカルチャーと迷惑系YouTuber(あかず) 解説一鬼畜系とひょっこりひょうたん島(鴇田義晴) B5判/50pages 初版: 2023/08/13(コミックマーケット102) 第二版: 2023/11/11(文学フリマ東京37) 第三版: 2023/12/31(コミックマーケット103)