掃海艇「やしろ」（MSC-603）は、海上自衛隊が戦後「あただ」型と共に初めて建造した木造掃海艇で「あただ」型との船体形状の実艦での比較が求められていました。 主に異なる点としては、船体構造の横断面が丸型から角型へ変更されたため、艇首にナックルが付き船体幅が太くなり、エンジンの排気方式も煙突式から舷側面からの排気に変更され煙突が無い事が特徴です。 結果、船体形状は凌波性、船体抵抗、価格面から「やしろ」の方が優れていると判断され、煙突が無い分掃海作業が容易に行えたため、「角型船体」「舷側排気」の２つ特徴は以降の中型掃海艇に引き継がれ、海上自衛隊掃海艇として最多建造された「かさど」型を始めとする木造掃海艇の建造に活かされていきました。 就役後は、「あただ」「いつき」と共に第31掃海隊を編成し、昭和56年除籍されその役割を終えました。 デカール、エッチングパーツはキットにありませんので、ご注意下さい。 本キットは「やしろ」が2隻分組めるキットですが、実艇は同型艦が居ない単独艇となります。予備パーツとしてお使いいただくか、想像上の2番艇として組んで頂ければと思います。 　3D光造形プリンター製で自宅造形となりますので、品質にばらつきがある可能性がございます。また、積層跡があり、未塗装組立キットとなります。また、船体と台座の切り外しにホビー用ノコギリ（レザーソー）などが必要です。接着は、瞬間接着剤+硬化促進剤を想定しております。 完成時全長：約5.4ｃｍ データ製作者：まったり造船課長 発売開始日：2023年8月23日