1/700 海上自衛隊・海上保安庁 掃海艦(試航船)「桑栄」 1隻
- ¥ 4,500
掃海艦「桑栄」は、2TM型戦時標準船として建造された中型タンカー「桑栄丸」がその前身で、第二次世界大戦末期の1945年1月に日東商船株式会社の船として竣工。大きな損傷はない状態で終戦を迎えました。大戦末期以降の日本近海には連合軍並びに日本軍が敷設した機雷が無数にあり、おおよそまともに航海が出来る状況になく、早期の掃海が求められその掃海が完了した最終試験として試航船に選ばれたのが本船を含む4隻で、第二復員省(旧海軍省)に傭船のうえ予備浮力の確保や機関の遠隔操作化など万が一の触雷時の対策工事が行われ試航任務に従事しました。 復員省の解体後は運輸省に移管され後に新設された海上保安庁に所属を移し「MS-32」の番号が割り当てられるなかも試航船として任務を続け、昭和25年には「桑栄丸」のみを残して他船は解除されていったなか、昭和天皇の四国行幸に際して非公式ながら呉・下関の掃海船隊31隻の先頭に「桑栄丸」がたっての御親閲がなされ、関係者にとっては忘れがたい日として記録されています。 その後、海上自衛隊の前身組織警備隊へ移籍したものの昭和28年には船主であった日東商船から契約の解除とタイへの売却の意向が打診され、このころ同じく試航船を務めていた「わかくさ丸」(2TM型)などもタイへ売却されタイ海軍の一員を務めていましたが、警備隊側では唯一の大型試航船を失うわけには行かず、日東商船から警備隊へ買い取られるという一幕がありました。その後新編された海上自衛隊に編入され、艦名を「桑栄」とあらため艦番号も「GP-441」(当初はGPのみ)が割り当てられました。昭和32年には海自初の観艦式に参加。昭和38年、建造時「3年持てば良い」とすらされた戦時急造の船体ながら18年という長きにわたる勤めを終え解体されました。 デカール、エッチングパーツはキットにありませんので、ご注意下さい。 3D光造形プリンター製で自宅造形となりますので、品質にばらつきがある可能性がございます。また、積層跡があり、未塗装組立キットとなります。また、船体と台座の切り外しにホビー用ノコギリ(レザーソー)などが必要です。接着は、瞬間接着剤+硬化促進剤を想定しております。 完成時全長:約14.1cm データ製作者:まったり造船課長 発売開始日:2023年11月4日