(初代)測天型敷設特務艇は、大正時代を通して建造された小型の機雷敷設用のフネで、当初港湾用の雑役船であったことから艦名末尾に「丸」が付番されていました。目的としては各港湾の局所的防衛用機雷の敷設を任務としており類別が雑役船、二等敷設艇、敷設艇、敷設特務艇と移り変わったものの終戦まで役割はほぼほぼ変わりませんでした。二次大戦開戦前に老朽化に伴い解体された「測天」を除く11隻が参加し「戸島」を除き全艇が残存したものの、老朽化と戦後の混乱ゆえか座礁による喪失や連合国への接収後行方不明となる艇が出るなか復員輸送などに従事。1947年には各国に引き渡され次々と解体されたり海を渡った以降消息不明になりましたが唯一アメリカに引き渡された「加徳」のみ翌1948年に返還され海上保安庁に編入されるも1916年に建造されたため1952年には老朽化に伴い除籍。民間へ廃船として売却されましたが、蒸気レシプロエンジンをディーゼルエンジンに換装。上部構造物も全面的に改修の上、瀬戸内海汽船の客船「つるみ」として就航し、大阪万博開催の1970年まで現役を貫き異例ともいえる55年の長きに渡る長寿を誇りました。 本キットは、大戦中の「加徳」を想定したキットとなっております。他艇への改造で大きくことなるのが艦首のローラーで初期建造艇の「測天」「戸島」「黒島」は大型のローラーを設置しているのと最終艇「黒埼」は小型ローラーの形状が若干異なっているので改造は非推奨です。その他各艇の細部の相違は把握できていない部分が多いです。 デカール、エッチングパーツはキットにありませんので、ご注意下さい。 　3D光造形プリンター製で自宅造形となりますので、品質にばらつきがある可能性がございます。また、積層跡があり、未塗装組立キットとなります。また、船体と台座の切り外しにホビー用ノコギリ（レザーソー）などが必要です。接着は、瞬間接着剤+硬化促進剤を想定しております。 完成時全長：約7.2ｃｍ データ製作者：まったり造船課長 発売開始日：2023年11月8日