群島語 0号「言葉の共同制作」
- ¥ 1,180
〈ひとり〉で書くことが当たり前のように思われる執筆を「共同」で行なってみたらどうだろうか。 発された言葉は、作者の内面の反映であることから自立し、自らの運動を開始する。離陸した言葉はもう〈ひとり〉の時の私だけの言葉ではないから、〈他者〉と共に練り上げることができる。そして発された言葉もまた〈他者〉である。言葉を共同で作り上げる試みを通じて、わたしたち自身が相互に変容し、その変容によってさらに言葉を飛翔させることができるはず。 映画美学校言語表現コース「ことばの学校」第二期有志で創刊した文芸誌『群島語』。第0号では「言葉の共同制作」を特集として設け、それぞれ異なる方法によって共同執筆された小説四編と、集団としての関わり合いから生まれた小説やエッセー、批評、もしくはそれらのあいだのような文章が収められています。
目次
001 巻頭言 004 【特集:言葉の共同制作】 オーのあたまのなか | 今津祥・坂野明・磦田空・今井友哉 春夏秋冬―終わらない対話/「いなくなる」を語るのに必要な「あなた」 | 小島和明・林恭平・草村多摩・栗林彩 十月十四日、金沢 | 小映・下坂裕美・小路口忍・西山唯 外を脱ぐ | 秋山拓・川・近藤真理子・樋口貴太・龍道幽 / 水原由紀 言葉の共同制作 座談会 088 【信仰】 曲がり角のアミ | 坂野明 アトモスフィアとエモーショナル | 小路口忍 夜釣り | 樋口貴太 恩寵 | 小映 103 【また腹がへるだけ】 未加熱とか野蛮すぎる | 林恭平 郊外・四人家族のご飯 特別な予定のない週末編 | 草村多摩 越境 | 近藤真理子 美味く食う | 秋山拓 デルモンテのトマトペーストは、人類学者の夢を見るか? | 小島和明 114 【海境異聞】 地図にない町と、なみのれない海 | 龍道幽 / 水原由紀 世界劇場の窓 ― スピッツの詩世界 | 川 『セザンヌ』生成する風景 | 今津祥 イデアの海原 | 小映 102, 120 【群島思索】 無題 | 川 new world| 小映 121 【パンゲア日誌】
「群島語」について
言葉の共同性をテーマにした、新しい文芸の在り方を試みる文芸誌です。 他者との遭遇・交流・触発の中で生まれる言葉の運動を、小説や批評や詩歌などを通して表現していきます。 『群島語』は他者との遭遇を通した、言語表現の在り方を模索しています。