
【スペック】 サイズ:文庫本 ジャンル:学園ミステリー ページ数:230ページ 【あらすじ】 ぼくは都内でも有数のマンモス校、星神高校に転校することになった。 そこには破天荒で有名な2人の先輩が居る。ぼくはひょんなことから先輩たちの所属する 科学部に入部した。ぼくが転校してきた季節は文化祭の季節。科学部は野外演劇なるものを 企画し、文化祭限定の「黒うさ探偵団」が結成される。 盛況に終わった野外演劇だがその数日後、悲劇が起きる。文化祭限定だった黒うさ探偵団が、 再度結成される----。
紹介ページ
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おまけ!
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作者的魅力を語るよ!
学園ものです。文化祭好きなんです。 文化祭部分の雰囲気としては、米澤穂信さんの古典部シリーズ「クドリャフカの順番」みたいな感じかなぁと個人的には思っています。 比較的キャラクター小説チックになっておりまして、主人公の「ぼく」こと有城ゆうき 光ひかるくん(高校1年生)を語り部に、表紙の先輩二人を軸に、物語が進んでいきます。奥の青髪の子が月つきちゃん(3年生)、手前の金髪の子が留衣るいちゃん(3年生)です。 【魅力1:破天荒な先輩二人の活劇】 学年トップの成績であるがゆえ、先輩二人は学園内を縦横無尽にやりたい放題です。その二人に振り回されながら、文化祭では黒うさ探偵団を結成し、野外演劇を行います。これこそ、ザ・青春! 月ちゃんには太陽たいようくんと云うお姉さんとは真逆?の真面目な弟くんが居りまして、彼も巻き込まれながらドタバタ楽しく文化祭が進行します。書いていても楽しかったですねぇ…! 【魅力2:主人公が推理小説好きを拗らせてる】 文化祭が終わった頃、殺人事件が起こります。推理役として有城くんが立ち上がるのですが、「もしぼくが推理小説の主人公だったら」「こう云う場合、推理小説だったらこの後の展開は」みたいに、身近で起こっている物語なのに、まるで非現実の空想世界にいるように推理を展開させます。 身近なところで謎に塗れた殺人事件が起こった時、推理小説好きが狂気に目覚める感じ、個人的には好きです。 【魅力3:喫茶店000での語り】 全てが終わった時、喫茶店000で登場人物たちが事件を回顧します。この事件によってみんながどう感じてどう先に繋げるのか。 事件を通じて、彼ら彼女らは何を感じたのか。終章、好きです。 【総括】 黒うさBOX的には珍しい、物語よりもキャラよりの一作です。 本格推理小説というよりも、有城くんが結構力技で謎を解いていくので、推理小説好きには物足りないかも知れませんが、学園もの・ライトな推理ものが好きな方、そして表紙の子たちかわいい! って思ってもらえたら是非手に取ってもらえればと。