東海帝国史 第一巻
- ダウンロード商品¥ 0
舞台は三世紀、大陸では魏・呉・蜀が覇を競う三国時代。呉の牢獄に繋がれていた詐欺師・**李宗(りそう)**は、その類まれな才知と度胸を見込まれ、未開の地「倭国」の情勢を探る密命を受けて海を渡ります。 相棒の**陳壁(ちんへき)**と共に九州に上陸した李宗は、邪馬台国の女王・卑弥呼と対面。大陸の高度な兵法を武器に、烏合の衆だった倭人の兵を精鋭部隊へと鍛え上げ、宿敵・狗奴国を退けます。しかし、李宗の野心は単なる偵察に留まりませんでした。彼は九州を「紫州(ししゅう)」と名付けて自立し、さらなる秩序を求めて本州へと東進を開始します。 瀬戸内を制圧し、大和(奈良)へと至る道中で、李宗は後に腹心となる倭人の将・**天草(あまくさ)**や、卑弥呼の姪で聡明な巫女・**台余(たよ)**と出会います。大和の有力豪族との決戦を経て、李宗はついに島国を統べる「東海帝国」を樹立。卑弥呼亡き後、台余を妻に迎えて皇帝の座に就いた彼は、漢語の普及や法整備などの徹底的な「漢化政策」を推し進め、原始的な部族連合だったこの島を、一つの巨大な「国家」へと変貌させていきました。 しかし、李宗という圧倒的なカリスマによる統治は、同時に危うさを孕んでいました。晩年、自らの歩みを『征伐記』に記した李宗が世を去ると、彼が力で押さえつけていた各地の豪族や、次代を担う息子たちの間で亀裂が生じ始めます。