接着法の教科書 第2巻 局所モデルから大域モデルへ
- ダウンロード商品¥ 1,500

接着法の教科書 第II巻 局所モデルから大域モデルへ ― 科学・工学のモデルを組み立てる ― 「一つのモデルで、すべての条件を説明しなくてもよい。」 本書は、異なる条件や領域で信頼できる複数の局所モデルを、それぞれの得意な場所を保ちながら、より広い範囲を扱う大域モデルへ組み立てる「接着法」の実践教科書です。 第I巻では、局所関係、微積分、座標、微分方程式、有限接着の基礎を扱いました。第II巻ではその考え方を、科学・工学で現れるさまざまな「モデル」へ広げます。 速度が小さい場所と大きい場所。 入力が小さいときの比例的な振る舞いと、大きいときの飽和。 異なる条件で得られた理論式、数値計算、実験データ。 材料の変形、液体の流れ、化学・生物の反応、制御、時間変化、保存則。 それぞれの場所で役立つ簡単なモデルを捨てずに、 「どこで使えるか」 「何を接着するか」 「どのような重みを置くか」 「接着後に何を確認するか」 という順序で、一つのモデルへ組み立てていきます。 専門分野が異なる読者でも読み進められるよう、大学以降の専門用語を既知とはせず、まず日常的な言葉で状況を説明してから専門名を紹介しています。また、式だけでは分かりにくい箇所には、本文と対応したオリジナル図版47点を収録しています。 【主な内容】 モデルには「有効な領域」がある 二つの局所モデルを重み付きで接着する 液体の流れにくさが変化するCross型モデル 比例的な増加から飽和へ移るMichaelis–Menten型モデル 逆数を使って二つの効果を組み合わせるBosanquet型の考え方 条件ごとにモデルを変える制御工学への入口 Churchill–Usagi型相関式など、既存の「つなぐ」方法との比較 材料の力と変形の関係を接着する 理論・数値計算・実験を同じモデルへ置く 二変数以上のモデルを接着する 接着後のモデルを点検・検証する 時間変化の規則を接着する 全体量を保存しながら接着する 微分など「計算の規則そのもの」を接着する 専門用語を知らない問題から接着構造を見つける センサーの教材例を最初から最後まで組み立てる 表とグラフから局所モデルを作る 「接着できる」と「接着すべき」を区別する 自分の問題を一枚の設計書に整理する 専門分野への応用に向けた総合設計 後半では、単に滑らかな式を作るだけではなく、保存則、単位、接着する量の選択、構成用データと検証用データの分離、重みへの依存性、外挿、接着しない方がよい場合など、実際にモデルを作る際の注意点も扱います。 【図による説明】 本書では、有効領域、重み関数、局所モデルと接着後モデル、多変数領域、保存される量、作用素の計算順序、検証手順などを視覚的に追えるよう、TikZによるオリジナルのベクトル図版47点を収録しています。 専門的なグラフを眺めるためではなく、 「この式はいま何をしているのか」 を図から確認するための図版です。 【対象読者】 ・高校数学を学んだことがあり、科学・工学のモデルに興味がある方 ・数学・物理・工学・化学・生物・情報・計算科学などを学ぶ初学者 ・理論式、近似式、数値計算、実験データを組み合わせたい方 ・条件によって異なるモデルを、一つの広いモデルへまとめたい方 ・接着法を自分の専門分野へ応用してみたい方 【前提知識】 高校卒業程度の数学的読解力を基準にしています。 関数、微分、積分を一度学んだことがあれば読み始められます。偏微分方程式、大きな行列、専門的な材料力学・流体力学・制御工学などの知識は前提にしていません。 (≪,≫,∑,∫,exp) など、本書で使う記号についても読み方を説明しています。履修差が大きい式については、途中計算を読み飛ばしても本筋を追えるよう案内を付けています。 【仕様】 PDF / A5判 / 203ページ 第1版 Ver.1.0(2026年9月3日) オリジナル図版 47点 / 図目次付き 【接着法について】 本書で扱うのは、有限個の局所モデル・関係・データなどを、領域や重みを考えながら一つの大域モデルへ組み立てる「有限接着」です。 本書は、Cross型モデル、Michaelis–Menten型モデル、Bosanquet型モデル、ゲイン・スケジューリング、Churchill–Usagi型相関式、マルチ・フィデリティ、ハイブリッド・モデリングなど、既存の方法をすべて「接着法」と言い換えるものではありません。それぞれ独立した背景を持つ既存手法として紹介し、共通点と違いを区別しています。 また、接着法は研究途上の方法論です。任意の問題に対する一般収束定理や、一意な重み選択法が完成済みであるとはしていません。 「接着できる」ことと「接着すべき」ことは同じではない。 本書では、接着法の可能性だけでなく、適用範囲、失敗例、検証の必要性についても扱います。 誤植訂正や説明改善を行った場合は、版番号または更新番号を明記します。
