玉響綺譚
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年の頃は十七、八。長い黒髪に白い顔、花のように微笑み、鳥のように小首を傾げ、風のようにさりげなく近づいてきて、月のようにこちらを静かに見つめている。決して年を取らず、殺されても甦り、時を超えて生き続ける。 不可思議の少女たまゆらと、彼女に出逢った人々が紡ぐ怪奇幻想の物語4編を収録。 「花玉響」 戦後まもなくの混乱期。高子の兄が「この人と結婚する」と連れてきたのは、儚げな少女。 高子は一目で彼女に魅せられてしまうが、婚礼の翌朝、思いがけぬ事態が……。 「鳥玉響」 舞台は現代。殺人と死体遺棄の罪で服役し、出所してきた章子。 ある日、雨の公園で「唄を忘れた金糸雀は」と歌う少女を拾い……。 「風玉響」 高度経済成長期の時代。女子大生・野分は国語教師の都さんと一緒に暮らしていた。 しかしふとしたことで彼女は出て行ってしまい、残された野分のもとに訪れたのは……。 「月玉響」 再び舞台は現代。不登校で家にも居場所のない千月は、伯母と従姉の暮らす家に身を寄せていた。 深夜、死んでしまったはずの金魚が廊下を泳いでいくのを見つけ、それを追っていった先に……。
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