空間を設計するリバーブ FluidSpace
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FluidSpace は、空間の形そのものを設計できるリバーブです。部屋の寸法、壁の傾き、天井の反り、床や壁の材質、柱や障害物、奥に続く側廊や交差する通路 ── それらを決めると、その空間で実際に起きる反射と残響が鳴ります。3D ビューで部屋を見ながらマイクと音源をドラッグで動かすと、その場で聞こえ方が変わります。ホールや教会はもちろん、天井のない谷、ビル街の谷間、螺旋階段の塔、遠くの山から返るやまびこまで、ふつうのリバーブでは作れない空間の響きを手に入れられます。カット割りに合わせた聴く位置の切り替えや、ドップラー効果の再現もできるので、映像制作の方にもおすすめです。
製品紹介
FluidSpace(フルイドスペース)は、空間の形から響きを組み立てるリバーブです。 ふつうのリバーブは「サイズ」「ディケイ」「ダンピング」といったつまみで響きを決めますが、これらは暗黙のうちに四角い部屋を前提にしています。IR(インパルス応答)リバーブは実在する場所を再現できますが、存在しない場所は作れず、形を変えることもできません。FluidSpace は逆の順番で考えます。まず空間の形を決め、その中に音源とステレオマイクを置く。響きは、その形と材質から計算されます。だから「天井がない」「右の壁がない」「壁が外へ開いている」「通路が交差している」「遠くに山がある」といった条件が、そのまま音の違いになります。 空間らしさを決めるのは、最初の 80 ミリ秒ほどに届く反射の並び方です。左の壁と右の壁からの反射がどれだけずれて届くか、天井からの反射があるかないか、遠くの斜面からの返りがいつ届くか。FluidSpace はこれを空間の形から 1 本ずつ計算し、床・天井・壁それぞれの材質で音色とにじみ方を変え、そのあとに続く残響を部屋の大きさと吸音から作ります。側廊や交差する通路があれば、そちらの空間の残響がアーチ越しに戻ってきます。 マイクは本物のステレオマイクとして空間に置かれます。XY / ORTF / AB の 3 方式から選べ、左右の広がりは 2 つのカプセルへの到達時間とレベルの差から生まれます。パンニングで作った広がりではないので、空間の形がそのまま左右の聞こえ方になります。5 つの座席ボタン(かぶりつき・中央・後方・2階席・舞台上)で、どんな大きさの部屋でもその部屋なりの位置へ一発で移動でき、視点 A→B ノブを使えば 2 つの聴き位置のあいだを移動できます。映像のカット割りに合わせて聴く位置を切り替える、オートメーションでゆっくり近づいていく、といった使い方ができます。 空間の中身も作れます。柱、家具や客席や木立といった障害物、バルコニーの張り出し。そして、階段の段や柱の列のように同じ形が等間隔に並ぶ「周期構造」。等間隔の反射の列は耳には音程として聞こえ、螺旋階段ではその音程が流れ落ちる下降チャープになります。マヤのククルカン神殿の階段で手を叩くと鳥の鳴き声のように聞こえるのと同じ現象で、ふつうのリバーブでは作れない響きです。さらに遠くの斜面や建物を 4 枚まで置くことができ、2 枚を向かい合わせれば、やまびこが返るたびに小さく、暗く、ぼやけながら何度も往復します。 8 つの空間パターン ── Room、Hall、Church、Valley、StreetCanyon、OpenField、Tunnel、SpiralStair ── から始めれば、すぐに使える響きが手に入ります。どれも出発点にすぎず、寸法も形も材質もすべて自由に変えられます。下段パネルは、いまの空間が使っているコントロールを「基本」タブに、使っていない機能を「詳細」タブに分けて表示するので、たくさんのコントロールがあっても迷いません。いまは効かないノブは灰色になり、マウスを重ねると「何をすれば効くようになるか」を教えてくれます。 畳み込みを使わず響きを直接合成するので、プラグインによるレイテンシーはありません。響きの長さと CPU 負荷も無関係です。空間の計算は音の処理とは別に行われ、何も操作していないあいだは止まります。パターンの切り替え、マイクの移動、すべてのノブの操作とオートメーションで、クリックノイズが出ないよう設計されています。画面は日本語と英語を切り替えられます。
主な特徴
空間の形から響きを作る ── 寸法、壁の傾き、奥へのすぼまり、天井と床の反り、壁の平行度、通路の曲がり。四角い部屋に縛られない形を、ノブで直接作れます。 3D ビュー ── 部屋の形、音源とマイク、初期反射の経路をその場で描きます。マイクと音源はドラッグで移動(Shift+ドラッグで高さ)。面をクリックすればその面の設定が開きます。 面ごとの反射率・材質・散乱 ── 床・天井・4 枚の壁それぞれに設定可能。材質は Stone / Brick / Plaster / Wood / Earth / Grass / Sand / Water / Cloth の 9 種類で、実際の吸音データにもとづいて反射ごとの音色が変わります。面を外せば屋外にもなります。 8 つの空間パターン ── 四角い部屋、ホール、十字形の大聖堂、森の谷、ビル街の谷間、野外ライブ会場、交差点のある地下通路、螺旋階段の塔。 本物のステレオマイク ── XY / ORTF / AB。左右の広がりはカプセルへの到達時間とレベルの差から生まれます。指向性、向き、高さも設定できます。 座席ボタンと視点 A→B ── かぶりつき・中央・後方・2階席・舞台上の 5 つの座席で、どの部屋でもその部屋なりの位置へ一発で移動。視点 A→B ノブで 2 つの聴き位置のあいだを移動できます(カット割り・ドリーインに)。 付属空間 ── 側廊・翼廊・交差する通路。枝の空間はそれ自身の大きさで響き、その残響がアーチ越しに戻ります。マイクを枝の中に置けば、さっきまでいた空間がアーチの向こうから聞こえます。 周期構造 ── 階段や柱列が返す「音程」と、螺旋階段の下降チャープ。ククルカン神殿の階段と同じ現象を、ノブで作れます。 遠景反射とやまびこ ── 遠くの斜面や建物を 4 枚まで配置。向かい合わせれば、こだまが何度も往復します。 柱・障害物・バルコニー ── 柱の本数と太さ、家具・客席・木立などの障害物(置く面、大きさ、高さ、並べ方、材質)、聴き手の上に張り出すバルコニー。 環境音 ── 空間そのものが出す風と遠鳴り。風は開いている面の広さで、音色は空間の形で決まります。映像の環境づくりに。 伝搬遅延とドップラー効果 ── 音が実際の距離のぶん遅れて届き、マイクを動かすとドップラー効果で音程が変わります。遠くの爆発が遅れて届く、通り過ぎる音の音程が下がるといった、映像の効果音づくりに(オフにすればレイテンシーなし)。 レイテンシーなし・低負荷 ── 畳み込みを使わない直接合成。響きの長さと CPU 負荷は無関係。品質(Eco / Normal / High)を変えても、空間の大きさや響きの量は変わりません。 迷わない操作画面 ── 空間が使うコントロールを「基本」、それ以外を「詳細」タブに整理。効かないノブは灰色になり、理由を表示。ダブルクリックで初期値、右クリックで数値入力。日本語/英語表示。
動作環境・形態
対応 OS:Windows 10 / 11(64-bit) 形態:VST3(DAW プラグイン/エフェクト) 入出力:ステレオ/モノラル入力 → ステレオ出力 用途:インサート/センド・リターン(AUX)のいずれでも使用可 表示言語:日本語 / 英語(画面上で切り替え) 同梱物:FluidSpace.vst3、取扱説明書(HTML / PDF 化可)
履歴
Version 1.0.0(2026-10-29) ── 発売。
