オペラ座の怪人へ愛をこめて
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第20次ROOT4to5 新刊 pixivで掲載のシリーズ「ファントムinカルデア」https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=10646128 を本にしました。 掲載分+書き下ろし ※新宿直前までのネタバレを含みます。 「オペラ座の怪人」を知っているぐだ子と、召喚されたファントムのカルデア内でのお話。 ぐだ子の家族、カルデア職員捏造。 ファンぐだ♀みあり〼 ぐだ子の知識的に知っていて、最初に召喚されそうなのってファントムだよね、って発想からこの話は生まれています。
本文
その人は、私が召喚した中で初めての、名前を知っている英霊だった。 人理修復機関カルデア所属、人類最後のマスター、藤丸立香はカルデアに来る前、至って普通の高校生だった。 毎日、何となく学校に通って授業を受ける。昼休みに友達とお弁当を広げながら、新しくできたカフェに行く予定などを立てたり、次の授業で行われる小テストの範囲の話をしたり、当てられる数学の問題の答え合わせをしたりする。放課後は恋バナに花を咲かせる。 家に帰って、家族と夕食を食べて、母親がいそいそとテレビの前に座る。それを見て、あぁ今日も見るんだ、と彼女は母親に近づいた。 「何見るの?」 「オペラ座の怪人よ。立香も観る?」 「うん」 彼女の母は映画を借りて観ることが趣味だった。邦画、洋画関係なく、更に言えばファンタジーを借りてくることもあれば現代のサスペンス、青春もの、ホラーとジャンルも関係なかった。あまりの節操のなさに、どうやって映画を選ぶのか立香は母親に訊ねたことがある。 「気分よ、その時の」 彼女の母親はそうやって笑っていた。
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