カンパイ
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友野茂隆著 2009年刊行 161ページ (紹介文) 競馬場で過ごした日々の中に、人々の哀歓が蘇る。競馬でスタートのやり直しをカンパイと呼ぶ。果たして人生にカンパイはありうるのか。 (あらすじ) 平成20年代初め、Aは競馬場の跡地で20年前の活気を思い出し、ある俳句を連想する。初めて出勤した頃を思い出す。見合いで好感を抱いて、ある一句を思い出す。 後輩Hは、父親ががんになり、Aは恋愛の相談を受ける。Aは結局、決心がつかず見合い相手を断る。仕事で泊まったホテルの夜に、ある一節を思い出し、人と馬の昔の関係を今と比べる。その次の見合いも断ってしまう。 仕事仲間Kは、交際女性に結婚されて落胆している。大学時代の友人Jは、結婚式の招待の電話をよこす。Aはある一句を思い出し、10年前のJの電話を回想する。 Jは相手の両親に結婚を反対されて悩んでいた。電話口で泣き、Aは返す言葉がなかった。その恋は終わったとわかった。Aはある案内嬢に心惹かれ、ある一節を思い出す。 副所長Rと女子職員Pが一緒にいるところに出くわす。一方、Hの父親の訃報が届く。ある短歌を思い出し、案内嬢を夢想する。ラブレターを出すが、受け取ってもらえない。 再会したKは見合い相手と交際を始めた。生まれ変わったら別れた女性と結婚したいと言う。Hはギャンブルの仕事に嫌気がさして退職する。職場のTはギャンブルで借金を作り退職する。それぞれの人生を思い、Aは一句を思い出す。 案内嬢は姿を消し、辛くて涙が出る。RはPと不倫して、一緒に山奥に転勤していく。Aは転勤で競馬場を離れ、ある小学唱歌を思い出し、感傷に浸る。競馬のカンパイ、スタートのやり直しは人生でできるのかと思う。