【PDF】文脈とビール2
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CRAFT DRINKSでは主に人とお酒の関わりを研究していて、背後にある思想や文化、形式などに注目して書いてきました。それ自体は特に問題ないと思うし、一定の意義があると考える一方で、お話が若干抽象的になりがちだとも認識しています。実体から構造を導こうとするとどうしてもそうなってしまうのだけれども、そういうものばかりだと煮詰まって肩が凝ってしまう。 息抜きとも違うのだけれども、定期的に逆のことがしたくなるのです。一つのビールに向き合い、そこに見つかる極めて個人的な感覚を書き残しておきたいという気持ちが強くなる。美味しかったビールを記録しておくのではなく、何かしらの文脈という流れにビールを添わせてみた時に一つ重要な一を示すだろうと私が考えるものを取り上げています。また、そのビールが映える場所がどこなのかを考え、文脈を流れの中からすくい上げてみたいと考えました。 「文脈とビール2」はすでに発表している4篇に加えて書き下ろしを7篇、合計11篇で構成されています。 文脈とビールを考える 1 1.日本の麹のビール Rydeen Experimental White Koji Craft 2 2.「完コピ」しきっても残ってしまうもの Firestone Walker Brewing Company Old Man Hattan 2 3.壮年 Cascade Brewing Blackberry Ale 2015 4 4.ローテンションな自分とハイテンションなビール Stone Brewing IPA 5 5.分解、再構成、ビヨンドビール サントリー ビアボール 6 6.解釈の解釈 ベアレン ザ・デイ イタリアンピルスナー 8 7.絶望するほど美しいということ Tired Hands Brewing Company Ourison 10 8.「一番好きなビールは何ですか?」 Brouwerij Girardin Gueuze Girardin 1882 Black Label 12 9.記憶と作られたノスタルジーと アサヒビール アサヒ生ビール(通称マルエフ) 14 10.あれこれ考えるのです、たとえば衝動について West Coast Brewing #Offtime 16 11.語られることでドラマは始まる ビアスタイル21 Gargery Estella 18 あとがき フルテン 20 2022年9月4日 COMTIA141にて初版発行