小説「まわる世界」(肩丘 灯)
Physical (worldwide shipping)
- Shipping Date (Approx): 2025-09-29Ships within 14 daysShips by Anshin-BOOTH-PackPhysical (direct)1,300 JPY
Physical (ship to Japan)
- Shipping Date (Approx): 2025-09-29Ships within 14 daysShips by Anshin-BOOTH-PackPhysical (direct)1,300 JPY

小説「まわる世界」 (肩丘 灯) A6(文庫本サイズ) 280ページ 表紙 カラー 本文 モノクロ 2024年に書いた中編(ちょっと長め)小説。 文学フリマ東京41に出展予定です。通販ではとりあえず限定20部で販売します。 5点中 読みやすさ 1.8 純文、私小説度 4 ちょっとエッチな感じ度 3.5 笑える度 3 尻っぺた度 3.5 ‥‥本文抜粋 「もーーーつかれたー」がちゃりと鍵をかけ、廊下をあるいていく松井を小走りにおいかけると、澄子はトランクスに手をかけ、一気に下げた。「あぁ!」松井の臀部がぷるるん、とあらわになり、松井は足をとめた。「なにすんのよぉ!」ひゃひゃひゃ~~とわらい両側のおしりのほっぺに手をかけ、開こうとするが、大臀筋が強すぎて、全然開かないのである。 「ねえーいいじゃんーお尻の穴、みしてよぉぉ~ねええーー」松井は大殿筋に力をこめながら「ゆるさないから!」といい「超筋肉つよいんですけど」と澄子は松井のお尻をなでる。「まったく!!!」と言いながら松井はお尻を左右にふるふるふって、澄子をはがし、そのまま全裸であるいていった。「モスはー」「とってきといたからね!やっぱり四十五分でぴったりだね。すみちゃんは遅いから。フィッシュだよね」 ‥‥ ‥‥ 「まったく…‥。あのねえ、自分の大事なものを、そんな簡単に明け渡すなよ。」 「‥‥うん。」 澄子はまた、泣いた。とめどなく涙をこぼしながら、でも先ほどより自分が安心していることに気づいていた。澄子は叱られたかったのだ。「空気をよまなかった」とか「怒らせた」とか「飲みすぎた」とか、そういう言葉でなくて、私はこの言葉で叱られたかったのだ。 「守れよちゃんと。絵にしても、絵をかく自分にしても。そんなやつらのために、描くなよ簡単に。逃げればよかったんだよ。うまく。」澄子はぼろぼろ泣きながら、ごめんなさい。と言った。松井に対してではない謝罪だった。