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東北旅行記 恐山遠野仙台行
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2013年8月11日から3泊4日で東北方面に初めて旅行をした。本稿はその記録である。 折角なら本州の北端である下北半島まで行きたいと思い、1週間ほど掛けて旅程を練った。行きは八戸まで新幹線で行き、復路は青春18切符で方々を巡りながら東京まで戻るコースである。 下北半島と言えば、やはり恐山だ。イタコの口寄せや寺山修司の「田園に死す」程度のイメージしかなかったが、ネットで調べてみると境内に温泉があること、また出来て間もない宿坊があることなどを知り、心惹かれた。また、日本の原風景として遠野に漠然とした憧れがあり、第二の目的地に決めた。遠野から東京まで各駅停車で一日で引き返すのは不可能なので、中継地点が必要だった。宿泊先の融通が利くという理由で、ターミナル駅の仙台にしてしまったが、今思うともう少し考えればよかった。 当初は単独行のつもりだったのだが、旅行について吹聴していたら、友人の吉井氏が「俺も行こうかな」と言い始め、急遽作戦会議を行ったのが出発の5日前である。 神保町さぼうる2にて、観光ガイド本を睨みながら、以前訪れた奥入瀬渓流に行きたいという吉井氏と、俺の計画とを擦り合わせた結果、一旦解散してまたどこかで合流するという、不思議な旅程が出来上がった。結果から言うと、やはり旅は道連れで、一人より二人のほうが楽しい場面も多く、メリハリが効いて飽きないものになった。 決して旅慣れている訳でも、鉄道好きでもない人間の旅行記が客観的に面白いのか不明だが、自分が読みたい、手元に置きたい一心で本誌を制作した。 本稿は、無印良品のA6ノートに38頁にわたって書き殴った手書きの草稿(メモ)を清書&文字データ化したものである。いずれも専ら電車の中、喫茶店、図書館等で執筆した。実際に起きたことの羅列と一次的なリアクションを重視して、旅の臨場感を再現した。既に実際の旅行からかなりの歳月が経過しているため、データとしては風化した部分も多いと思うが、ご自身の旅の参考などにもしていただき、お楽しみいただければ嬉しい。