ピアノ連弾「死者の国からの挨拶」
- 660 JPY
ステージ、発表会用。曲が長い、速い、手が大きい、重なるところがある等々、難しめです。ツェルニー30番ぐらいを想定。 曲を作り始めた当初、ヴァンゲリス風の曲を書くつもりでした。具体的にはブレードランナーのエンドタイトルです。 しかし全然後のアイディアが出てこないし、そもそもA部分に該当しないのじゃないかと。そこから大分迷走しまして、曲を完成させるのが遅くなりました。終わってみれば、どこがヴァンゲリス風か最早わからないと思います。
解説
Graveの速さが大体四分音符で60、Allegroが120、コーダのAllegro agitatoが140ぐらいのテンポを想定しています。あくまで私の理想なので、お気に入りのテンポで弾いてください。 Graveは重々しく、墓場のように。ベートーヴェンの悲愴ソナタみたいなイメージで。複付点8分音符と32分音符が出てきます。 Aに入ると急にテンポが変わります。慌てないように。 23小節目から1stが伴奏、2ndがメロディになります。 30小節からの音階でmpになりますが、もっと音量を小さくしても良いでしょう。全ては33小節のffと対比させるためです。 44小節から移行句になります。Aのメロディーから動機を引っ張ってきています。Aに対して少しだけ遅いテンポ(四分音符116ぐらい)で、マルカートを引き立てるように演奏すると良いでしょう。 B(46小節)はAメロディの逆行を変形させて作っています。1stと2ndが少しだけ対位法のような動きになっています。スケルツァンド、おどけた雰囲気を表現しましょう。 55小節からGの保続音上に移行句の4分音符と、A部分のメロディーが入ってきます。ソナタ形式でいうところのコデッタに相当する部分です。落ち着いた中で閉めるのが普通なんですが、Bb=A#と読み替えてh-mollのV7に行きます。フラット・シャープの読み替えで臨時記号がいっぱいですが慌てずに。音がぶつかった感じ、ffの感じを良く出してください。 Interludeは9(実質8小節)小節とIntroよりも長くなっています。始まりの音も違います。似ているけれどIntroとは違う。救いがあるような無いような。 再現A'のスタートもAとは違う音で始まります。GPを経て似ているけど違う部分が始まったと思ったら、実は87小節からさらっとAの再現が始まります。しかし本当にさらっとだけですぐにコーダに。 Codaはリズム押しです。c-mollかなー?って思わせておいて、やっぱりh-mollでした!となって移行句の展開になります。stringendo,allargando,sostenuto。音量とスピードの変化に気をつけて最大音量でfffまで持っていってください。 sostenutoで十分にスピードを落とし、2ndのフォルテからAllegro agitatoまで一気に加速です。 Allegro agitatoがコーダで最も言いたいことになると思います。Aメロディの再現、思う存分弾いてください。2分音符に重みを感じさせると良いでしょう。 114小節でだんだんと断片だけになって120でアウトロになります。 イントロ、インタルード、アウトロ、それぞれの雰囲気をよく感じてください。 最後はLentoで終わります。装飾音は急がなくても大丈夫。1stは2ndの音をよく聞いて鍵盤を離しましょう。