瓦木真綾の冒険
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この母にして、あの娘あり。 エンジ色のジャケットを身に纏い、華麗に、エキセントリックに謎を解く稀代の名探偵瓦木真綾。彼女の活躍をまとめた特別編! 探偵瓦木紗綾シリーズ番外にして古典的、より本格に回帰した三つの事件を収録。
「殺鬼の島」
燧灘に浮かぶ関島には三体の鬼のミイラが祭られている。今なお島民はこの鬼のミイラを崇拝し畏怖している。 奇祭が明けた朝、鬼のミイラの口に咥えられていたのは女の腕。座敷牢から見つかった男の体の一部は丁寧に削ぎ落とされていた。 怪奇と伝承に彩られた伝奇の世界に現れたのは一人の女探偵であった。
「名残牡丹」
警邏中の巡査の鼻先へ漂ってきた芳しいスパイスの芳香。しかしその匂いは日に日に増してゆき……。耐えかねた巡査が廃屋同然の化物小屋で見たのは、女の写真と鍋を前に慟哭する男。突如、男が咆哮し、鍋から掬い上げたのはぶよぶよにふやけた人間の手であった。 食人事件の背後に潜む、犯人の奸智を若かりし日の行橋と瓦木真綾の名コンビが追う。
「由ノ上家の一族」
――この話は、あの有名な遺産相続殺人事件をお読みになるか、あるいは最低でもその映像化作品をご覧になってからお読みください―― 上州の温泉翁 由ノ上幸吉の遺した莫大な財産と湯量は三人の花嫁候補のうち、選ばれた者の家に相続されるとする。 奇怪な花嫁選び、そして起こる血を血で洗う惨劇。しかし、現場には常に不可解なものが残されていた。 鎌、琴糸……その意味するものは……? あの有名な遺産相続殺人事件を彷彿とさせるパロディ、されど本格探偵小説。 ぜひ、原典を読み返してから、笑ってください。 そして衝撃のクライマックスに驚嘆してください。
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