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『現代人 創刊号増補版』(紙版)
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2024年3月30日発行 100ページ 本格文芸誌『現代人』、始動の創刊号。2022年刊行の初版に解説等を加えた増補版。さやわか文化賞2023「紙媒体賞」を受賞。 ▼収録内容 ○巻頭言(あいけ) ○小説 名取道治「空罐(あきかん)」 山手線の車内を転がる空き缶という素材に着眼し、中編小説に仕上げた作品。多彩な語彙にいろどられた、深みのある文体が特徴的です。 芸術について高らかに論ずる、現代の病める画家の姿にも注目です。 ○小説 高橋聖都「単性花」 同性の女の子に恋をしている、女子高生の千種。同じく高校の頃に、同性のクラスメイトに恋をしていたという千種の母親。 親子二人の恋と苦悩が重なり合い、悲しく美しい模様を織りなしている。爽やかで心温まる青春の物語。 ○小説 高橋聖都「ある告解」 これまで大勢の人々を殺してきた凶悪犯が、カトリック教会において自身の罪を懺悔し、告解をしています。人殺しの背景には芸術上の動機があったというのです。 殺人という重罪にもかかわらず、上品で徳の高さが感じられるのが特徴的です。 ○エッセイ 山下純平「ずれずれ草(ぐさ)」 過去のめずらしい実体験を瑞々しく書き残したエッセイ。 ○小説 あいけ「マリトッツォの鎮魂」 気付いた頃にはマリトッツォが街中から姿を消していたという、流行の変遷に着目した現代の小説。 一方で文体は夏目漱石を思わせるようなものであり、古風で落ち着いています。 現代的な題材と近代的な文体との組み合わせが特徴的です。 ○本誌作品解説(あいけ) ○表紙デザイン解説(名取道治) ○著者コメント等
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