蝶塚(第二版)
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【スペック】 サイズ:文庫本 ジャンル:和風ファンタジー ページ数:280ページ 【あらすじ】 半透徹病、碧血、花火ーー。 この世には畸型と云う奇怪かつ美しい病がある。 其れらを俗に蝶と云い、蒐集して置いておく場所を蝶塚と云う。 明治維新似て医療が禁じられた世。畸型兒専門の医師である唐蔵 妙は同時に蝶を蒐集する癖も持っていた。 医師の元にやってくる、半透明の少女、蟲に変異する青年、花火を眼に宿す女児。奇怪であり美しい蝶たちが織りなす物語。畸型は、一体何故「ある」のだろうか。
紹介ページ
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作者的魅力を語るよ!
十年以上の創作人生の中、全てにおいての処女作を形にしたものです。神崎ユウの原点とも云える物語。 不思議な不思議な、和の物語。 【魅力1:美しい畸型兒と偏執な蒐集家】 半透明な少女、蟲になりたい青年、瞳に花火を宿す女児…。様々な畸型兒が登場します。彼らは、美しい。それは、姿も心も。 そして彼ら彼女らを蒐集する人々。畸型兒よりも畸型なその心を持つ人々の偏執な蒐集癖。 畸型兒も蒐集家も、お互いに異質・異常・奇妙。それらの織りなす物語がとても好きです。 【魅力2:喋る花や動く蔦。異常植物たち】 主人公の養父、葉朗ようろうは愛しき細君を「花」にした。花は生前の彼女を模すように喋るが、それはただの条件反射。 失った人に未練を残し、執着する。 【魅力3:医療・機械技術・精霊の力】 舞台は明治。神様と共存し、薬草等で治療を行なってきた人間たちはやがて機械技術という便利なものに向かっていく。 生活は豊かになり、素晴らしいもの。でも、何か大切なものは失っていないだろうか。 【総括】 夏休みは時計仕掛けと蝶塚は、京極夏彦さんの京極堂シリーズや大塚英志さんの木島日記、漫画の蟲師に大きく影響されている気がします。 なので、これらの物語が好きな人には多分気に入って貰えるのではと思います。 畸型兒も好きですが、蒐集家たちも好き。世界観も好き。 舞台は明治の日本ですが、ふつうではない人々ばかりが登場するので、現実のような空想のような「狭間」に居るような物語です。