【OP夢】若🍍と片方ずつ分けた耳飾り
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【マルコ夢 Cruise collection 2025】 「成功」や「幸運」という意味を持つ本物のラピスラズリを使った、スタイリッシュな耳飾り。 長さ:全長約5cm 材料:ゴールドメッキパーツ、ラピスラズリ 《《ご注意》》 ピアスパーツへの付け替え希望は、購入後必ずメッセージにてお知らせください。 ※ハンドメイド品にご理解のある方のみご購入ください。 ※金属アレルギー非対応です。 ※転売目的での購入はおやめください。
コンセプトストーリー
気持ちのよい夏島の初夏。ナワバリに上陸して、最初にやることといえば食材や備品の補給。 「次なんだっけ、医務室の備品? 雑貨屋に行けばガーゼくらい売ってるかな」 「雑貨屋より、さっき通りかかった薬問屋でリストのこのへん終わらせちまおう」 買い出しでは見習い時代からの習慣で、マルコとペアを組まされることが多い。方向音痴の自覚があったので、こういうときは助かる。すでにモビーと街を何往復かしているのに、まったく道が覚えられないのだ。 はやく遊びに行きたいんだけど、道に迷っちゃうかな。そんなことを考えながら歩いていると、大通りのわき道に小さなワゴンのお店を見つけ、ついふらふらと引き寄せられる。 「あ、おい、どこ行くんだよい」 「ね、ちょっとだけ……」 後で寄ろうにもどの通りか覚えていられる自信がなかったのだ。ワゴンのショップは、キャンディのような色とりどりのビーズを使ったアクセサリー屋さんだった。 「ね、マルコ、これ全部石なんだって!宝石みたい」 「何言ってんだ、宝石だって石だよい」 「それはそうだけどさ!」 大地から切り出され、美しくカットされた天然石は、その辺の石とはわけが違う。よく見るとそれぞれに「石言葉」なる説明がついていた。冷めたことを言う割に、マルコもしげしげと眺めている。 「これなんかカッコいいじゃん。……ふうん、“成功”と“幸運”か」 マルコが指して見せたのは深い瑠璃色の石だった。最初に見たときからいいなって思っていたやつだ。細長いデザインは確かに中性的でカッコいい。 「マルコ、ピアスなんてつけるっけ」 「いや。戻ったら開けてくれよい。――あの、これください」 「え」 しまった、先越されてしまった。買うならもうちょっと悩みたかったのに、急にマルコの手にしたものが一番よく見えてくる。で……なんて?開けてくれ? 呆然としていると、店員さんにさっさとお金を払って戻ってきたマルコは、紙の台紙を無造作に二つに破ると一つをわたしに投げて寄越した。 「男は左耳につけるんだってよ。おれは一個でいいからそれ、やるよい」 「……!」 慌ててキャッチして目を丸くしていると、マルコは手の中にあるもう片方のそれをしげしげと眺めている。 「おれはまだまだ下っ端だけど、いつかオヤジの力になれるくらいの海賊になるからよい。“成功”と“幸運”なら海の男にぴったりだろ?」 「あら、海の女にもぴったりに決まってるでしょ」 急に手の中に舞い込んできたそれがじわじわと嬉しい。口を挟めば、マルコはやけにきらりと笑った。 「なら約束だ。早く成り上がってオヤジの横に立とう。この耳飾りは……誓いだ」 「上等じゃないの」 陽の光を浴びて輝くそれは、マルコにとても似合う気がした。彼が行きつく先まで、見てみたいと思う。いったいどんな大海賊になるだろう。 「……ま、その前にさっさと買い出し済ますかァ」 「そうだった……」 小さな宝物をそっとポケットにしまって、わたしたちは揚々と仕事に戻ったのだった。


