痛快時代小説 不知火雪之丞vol.3 武士の時代の終わり
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新感覚・痛快時代小説『不知火雪之丞(しらぬい・ゆきのじょう)』。 今回は、第二巻に引き続き、幕府の経済的苦境を救うために、雪之丞が日光東照宮に隠された『徳川家康の秘宝』を探す旅になります。 第二巻では、 ・「家康公の秘宝」は「かごめかごめ」の歌にその秘密が隠されていること ・「かごめ」とは、「籠目の竹」であること ・「竹の血一合、トリカブト二合、亀毒(きどく)三合」というフレーズが、秘宝の最終的な手がかりとなること ……が解りました。 今回の第三巻では、ついに「家康の秘宝」の「**笑撃の**正体!」が明らかになります。 そして、なおも雪之丞を襲う薩摩藩の刺客集団。 さらに、舞台は京都に移り、新撰組の準隊士となって、新政府軍と激戦を繰り広げる雪之丞。 ……時に、コミカル。時に、ロマンス。時に、涙。 一度読み始めたら止まらない「不知火雪之丞vol.3 武士の時代の終わり」。ぜひご一読ください。 【主要登場人物】 不知火雪之丞:剣の達人。一見クールだが、実は激アツ。 北村小夜:日光東照宮宮司の娘。女修験者の首領。 田丸治政:幕府勘定奉行。雪之丞に密命を下す上司。 土屋寅直:土浦城(亀城)城主。 近藤勇:新撰組局長 【本文一部紹介】 大手町の治政の屋敷の前に来た時、雪之丞は信じられないものを見た。 治政の屋敷は閉門になっていたのである。 (これはいったいどうしたことだ……) 雪之丞は、狭い通用口から屋敷の庭に入った。 屋敷から使用人の弥助が青い顔で出てきた。 「弥助、どうした」 雪之丞は声をかけた。 弥助は、雪之丞の顔を見ると、わっと泣き出した。 「雪之丞様、旦那様と奥様が大変なことに……」 「なに!」 雪之丞は屋敷に駆け上がった。 奥の間に入ると、治政は白装束で切腹していた。 その脇に、治政の妻の菊乃が短刀で喉を突いて自害していた。 「こ、これは……!」
