坊さんと貧乏神と愉快な仲間たち 江戸時代編
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江戸・浅草の外れ。 人知れず因縁や怪異を祓う小寺に、触れたものの因果が“見える”特殊能力をもつ坊さん・慈念が暮らしていた。 彼は呪いも恨みも力で断ち切るのではなく、縁をほどき、因果を受け止めさせることで人を救う異端の僧である。 ある日、寺に転がり込んできたのは、 仕事をサボりすぎて存在意義を失いかけた貧乏神マーサル。 本来、人の欲や驕りにつけ込み不幸を招くはずの神だが、 人情と笑いがあふれる江戸の町に居着いたことで、 人を本気で不幸にできなくなっていた。 慈念はマーサルの身に絡みついた「町全体の貧の因縁」を見抜き、 彼を追い出す代わりに、江戸で起きる貧乏・不運・怪異の正体を共に見届けることを提案する。 こうして二人は、長屋の住人、博打に身を崩した浪人、 金に執着する豪商、因果を隠す役人たちと関わりながら、 貧乏の裏に潜む“欲・恐れ・執着”を解き明かしていく。 道中で出会う人々は皆、貧しく、不運で、どこか滑稽だ。 しかし彼らは、金がなくとも笑い、支え合い、明日を生きようとする。 その姿に触れるたび、マーサルは次第に 「不幸を与える神」から「人の弱さを知る存在」へと変わっていく。 やがて江戸の町全体を覆う、 **人の欲が生み出した巨大な“貧の因果”**の存在が明らかになる。 それは将軍家や大商人すら逃れられない、時代そのものの歪みだった。 果たして慈念は、因果に抗わず生きる道を示せるのか。 そしてマーサルは、貧乏神としての役目を捨て、 新たな存在意義を見つけることができるのか――。 これは、 不幸を笑いに変え、貧しさの中に希望を見出す、 江戸人情×怪異譚である。
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