砂時計が示すもの
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DECOチョコ - 全て同様のデザインこの商品はpixivFACTORYで作られた商品です。サンプル画像は完成イメージのため、実物と異なる場合があります。 「時の迷子たちへ」 その夜、鴉博士がスタジオに持ち込んだものは、一枚の地図でも、古い本でもなかった。 巨大な砂時計だった。 ただし、その砂時計には砂が入っていない。 中で流れていたのは、星屑。 金色の星、青い星、紫の星。 一粒一粒が、誰かの失われた時間だった。 「博士、これは何ですか?」 新人ウェイターの仔猫が尋ねる。 鴉博士は羽根を整えながら答えた。 「これはね、戻れなかった時間を保存する時計じゃよ」 「戻れなかった時間?」 「そう。言えなかったありがとう。渡せなかった手紙。あと一歩踏み出せなかった夢……そういうものが星になる」 仔猫は砂時計をじっと見つめた。 すると、一番小さな青い星がふわりと浮かび上がった。 その星の中には、幼い頃の自分が映っていた。 失敗して泣いている自分。 誰にも見られないように涙を拭いている自分。 「……僕の時間です」 仔猫が呟く。 鴉博士は静かに首を振った。 「違うよ」 「え?」 「それは君が捨てた時間ではない。君をここまで連れてきた時間だ」 その瞬間、砂時計の中の星々が一斉に輝いた。 時計の形をしていた星屑たちは、ゆっくりと羽を広げる。 まるで巨大な蝶のように。 「時というものはね、前へ進むだけではない」 鴉博士は窓の外の夜空を見た。 「過去も未来も、誰かの心の中で何度でも羽ばたくのだよ」 翌朝。 砂時計は消えていた。 けれど、狭間のラジオの机の上には、小さな金色の砂粒がひとつだけ残っていた。 それを見つけた猫執事は微笑んだ。 「本日のお客様は、時間そのものだったようですね」 そして、その日の放送記録にはこう残された。 『失った時間はありません。 すべての時間は、いつか誰かの星になります』 狭間のラジオは、今夜も見えない周波数で流れている。 ✨
発送予定日
- DECOチョコ - 全て同様のデザイン(全て同様のデザイン - 15個入り)2026-08-04


