
【もう少しだけ軽やかに、もう少しだけ緩やかに。】 【自分用連載雑誌 / 創刊号 / A5 / オンデマンドフルカラー表紙 / 64P】 『walking postcard』は、呼吸書房が発行する小さな雑誌です。 書き手はひとまず私ひとり。一冊の本にまとまる前の、小説や旅行記、短編や掌編、散文、詩、独り言などなどを、旅先から送る便りのように、気の向くままに、自由に、お届けできたらと思っています。 =============================== ※「あんしんBOOTHパック ネコポス」にて発送予定です。
the letter from an attic
『永遠の不在をめぐる』刊行後に執筆した即興小説を元に、掌編を四本掲載。全編改稿済み、投稿時未完だった掌編については結末を書き下ろししています。いつか短編集に収録されることがあれば、本文は修正が入るかもしれません。 <掲載作品> ・あなたの海で眠りたい ・失われたアジールの鍵 ・「迎えに来て」今生だけではきっと足りない ・魂の椅子はひとつだけ
the letter from Greece
2017年5月、ギリシャ三週間一人旅の記憶から、紀行文二本を書き下ろし。 いつか旅行本に収録されることがあれば、本文は修正が入るかもしれません。(vol.1の表紙写真はギリシャ・アモルゴス島です) <掲載作品> ・アモルゴスの荒地 ・ブルースターフェリーに祈る
the letter from “rain forest”
執筆中の長編小説から冒頭25000 字を掲載します。 追って(おそらく2019年春)刊行予定の完成版では、文章・構成・展開等に変更が入る可能性があります。 =============================== 血にあふれるだろう彼の口と喉と内臓のことを思って、 一瞬、ユハは恐怖を忘れた。戦慄と狼狽がユハを捉えた。 ここが森の中でなければ、助けを呼びにすら行ったかもしれない。 男は朗らかに声をあげて笑った。 「ユハ、やさしいユハ。愚かなユハ。きみの中の樹木に命じる。きみは、もう逃げることはできない。きみは、もう走ることも、歩くこともできない。きみは、もう疑問を呈することも、拒絶することも、否定することもできない。きみはもう何にも抵抗できない。きみは屈服する」
本誌に掲載する文章たちは、いずれも「途上」のものです。いつか単行本としてあなたに再会する日には、まったく違う形になっているかもしれませんし、まったく同じかもしれません。 そんな変化も含めて、この新しい便りが、楽しんでいただけることを願っています。