MyAudio Personalizer — ベイズ推定を用いたヘッドホンEQ最適化ツール
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# MyAudio Personalizer — 統計学とベイズ推定で「あなた専用の音」を導き出すヘッドホンEQ最適化ツール ## 概要 『MyAudio Personalizer』は、測定マイクなどの機材を一切使わず、ご自身の「聴き比べ」だけから、 あなたの耳の聞こえ方と好みを分析して、最適なヘッドホン補正フィルター(イコライザー)を自動生成するツールです。 調整中につきものの「回答の迷いやブレ」「耳の慣れ(疲労)」「音量差による錯覚」といったバイアスをできる限り 取り除くため、多変量統計学・ベイズ統計の能動学習・音響心理学の知見を組み合わせた仕組みが裏側で動いています。 ## 技術的なアプローチと理論の役割 ### 1. 統計解析から生まれた「5つ(または7つ)の音質評価軸」 イコライザーの帯域を一つひとつ個別にいじるのは、お互いが干渉し合うため非常に困難です。本アプリでは、 多数のヘッドホン測定データを統計的に解析し、人間の「音色の感じ方」の中でお互いの独立性が高い 5つ(または詳細モードで7つ)の音質評価軸をあらかじめ定義しています。これにより、少ない手順で 的確に好みを特定できます。 ### 2. 好みを徐々に絞り込む3段階ステップ - **ステップ1(範囲の絞り込み)**:極端な音の聴き比べを通じて、好みの方向性とおおよその調整幅を決定します。 - **ステップ2(2次元マップでの探索)**:2つの音質軸を掛け合わせた2次元マップ上をマウスでドラッグしながら、 心地よいポイントを直感的に探します。同じ場所を再度探索した際の回答のズレから、あなた自身の判定の ゆらぎ(不確実性)を推定し、次のステップへ引き継ぎます。 - **ステップ3(精密A/Bテスト)**:ベイズ統計のアルゴリズムを用いて、聴取中に生じる感覚疲労や好みの 時間的なドリフトを動的に補正しながら、最も好みに近いイコライジング値へ追い込みます。 ### 3. 「答えやすい質問」をリアルタイムに作成する出題システム ペア比較テストでは「どちらが好みか」に加えて「かなり好み/やや好み」という強度も選べます。システムは 回答結果からあなたの好みの境界線をリアルタイムに推定し、**「聴き比べやすく、かつ推定精度を最も 高められるペア」**を自動計算して次々に出題します。これにより最小限の質問回数で効率よく収束します。 ### 4. 音量差による錯覚を防ぐ「ラウドネス自動整合」 イコライザーで帯域をカット/ブーストすると、全体の音量(パワー)が変わってしまいます。人間は 「音色の良さ」ではなく、単純に「音量が大きい方」を良い音だと錯覚しがちです。本アプリは、聴き比べの たびに国際規格 ITU-R BS.1770 に基づく統合ラウドネス(LUFS)を測定し、音量を常に一定の基準に 自動整合します。そのため、音量の影響を受けず純粋な音色の違いだけで冷静に評価できます。 ## 主要機能と仕様 - **高精度なPEQ(パラメトリックEQ)書き出し**:算出結果を、中心周波数・Q値・ゲインがすべて可変な 6バンドPEQに高精度でフィッティング。フィルターの形状をできる限り崩さずに再現します。 - **出力音量のプレビュー調整**:結果画面で、選んだEQ設定の音のキャラクターを保ったまま出力音量 (ゲイン)だけを試聴しながら微調整できます。決定したゲインは書き出しファイルにそのまま反映されます。 - **エクスポート形式**(GEQ 5〜31バンド/PEQ 6バンドいずれも対応): - Equalizer APO 形式(.txt):GEQ選択時はGraphicEQ形式、PEQ選択時はPKフィルタ形式で出力 - 汎用CSV形式(.csv):GEQ選択時は周波数・ゲイン、PEQ選択時は周波数・ゲイン・Q値のテーブル - コンボリューション用インパルス応答(.wav、32bit float) - 補正特性グラフ画像(.png) ## 動作環境・仕様 - **対応OS**:macOS([Apple Silicon ネイティブ対応 / Intel Mac 対応] ※配布形態に応じて記載) - **対応フォーマット**:16/24/32bit PCM および float の WAV(モノラル/ステレオいずれも可)。 圧縮音源(MP3等)は非対応です。 - **動作形式**:単一のアプリケーションとして動作し、追加ライブラリ等のインストールは不要です。 ## ライセンス・免責事項 本プログラムは無保証のフリーウェアです。 出力段には、聴取中の再生バッファに対してピークに応じた自動レベル調整(クリップ防止)を実装していますが、 結果画面の出力ゲインスライダーを大きく上げた場合、書き出されるイコライザー設定・WAVファイルは 意図的にその設定をそのまま反映し、0dBを超える場合があります(画面上にピークレベルの警告を表示します)。 最終的な再生音量は、必ずお使いの環境に合わせて適切に管理してください。 **主要オープンソースライセンス表記**: Dear PyGui (MIT License) / NumPy (BSD 3-Clause License) / SciPy (BSD 3-Clause License) / matplotlib (Matplotlib License, PSFベース) / pyloudnorm (MIT License) / python-sounddevice (MIT License) / PortAudio (MIT-like License) / Kosugi Regular Font (Apache License 2.0)




