「第五日正丸」を所有した丸正海運は、大正初期に曳船事業(タグボートにてハシケ等を曳航して物資輸送を行うもの）を生業としていた個人が法人化した会社で、昭和9年頃より汽船を用いた沿岸海運へ進出し、主に日本鉱業・日本電力の2社の物資輸送を行っていたとされています。この2社の「日」と丸正海運の「正」の字をとって、所有船団の船名は主に「第〇日正丸」に統一されていました。昭和9年から昭和10年にかけて中古小型汽船を複数買い入れて船団を形成しましたが、唯一新造されたのが「第五日正丸」でした。その後船腹を順調に増やしていく丸正海運だったものの、太平洋戦争開戦直前の昭和16年には各船が徴用され「第五日正丸」は特設捕獲網艇へ改造・編入され和歌山県由良内を根拠地として哨戒活動をメインにしたものの昭和19年1月特設運送船に再改造編入され、パラオ泊地に停泊中の同年3月31日、米軍機によるパラオ空襲により沈没。一方の丸正海運は、終戦後も会社は存続したものの、昭和26年日正汽船に吸収合併され会社としての歴史に幕を下ろしている。 　また、確定はしていないもののパラオで「ヘルメット・レック」と称される沈船が「第五日正丸」ではないかとされており、船倉内には500発以上の爆雷が残り2023年現在もその処理活動は続けられているという。　 　本キットは戦前の平時状態を再現したキットとなります。また、オマケパーツとして最終時(特設運搬船)を想定した砲座・武装が付属しています。 3D光造形プリンター製で自宅造形となりますので、品質にばらつきがある可能性がございます。また、積層跡があり、未塗装のパーツセットとなります。また、部品切り出しにニッパーなどが必要です。接着は、瞬間接着剤+硬化促進剤を想定しております。 完成時全長：8.2ｃｍ データ製作者：まったり造船課長 発売開始日：2024年1月18日