Re-ClaM 第5号
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クラシックミステリ評論同人誌「Re-ClaM」の第5号です。 特集ではロス・マクドナルドに総力フィーチャー。前号のクロフツ同様、日本でも評価・人気とも非常に高い作家ですが、過日ツイッターで集計したアンケートでは「『さむけ』しか読んでいない」「『さむけ』すら読んでいない」が圧倒的に多く、自分の「常識」がいかにアップデートされていないか思い知らされました。本誌の刊行をきっかけに、一人でも彼の高品質な作品群を手に取る読者が増えることを祈りつつ、お送りします。 法月綸太郎の原稿用紙50枚の力作「フェアプレイの向こう側」は、評論の代表作「複雑な殺人芸術」に並んで、21世紀の氏にだからこそ書き得た傑作評論。マクドナルド夫妻のキャリアと心理の闇を掌握して書かれた柿沼瑛子「ある夫婦の物語」で軽く箸休めした後、若島正「『ギャルトン事件』を読む 第2回」に取り組みましょう。寄稿ページは常連寄稿陣の充実ぶりもさることながら、新企画「ROMから始める古典道」が貴重な資料に。「総目次」と併せて全5回で現在に至る「クラシックミステリ・ルネサンス」の流れを裏側から総覧します。ドタバタに終わった「第3回オットー・ペンズラー旧蔵書オークション参戦記」もご笑覧いただければ幸いです。 ◆【特集】ロス・マクドナルドの新たな巡礼 フェアプレイの向こう側 ~ The Far Side of Fair Play ~(法月綸太郎) ある夫婦の物語――ロス・マクドナルドとマーガレット・ミラーをめぐって(柿沼瑛子) 『ギャルトン事件』を読む(第2回)(若島正) ロス・マクドナルド作品リスト(三門優祐) 初読者のためのロス・マクドナルド読書案内(三門優祐) ◆連載&寄稿 Queen’s Quorum Quest(第40回)(林克郎) A Letter from M.K.(第4回)(M.K.) 海外ミステリ最新事情(第6回)(小林晋) ROMから始める古典道(第1回) Revisit Old Mysteries 総目次(第1回)(三門優祐) 第3回オットー・ペンズラー旧蔵書オークション参戦記(三門優祐) 「原書レビューコーナー」(小林晋) 【物理版との相違点】 この電子版「Re-ClaM」第5号は、2020年11月、第32回文学フリマ東京にて頒布された「Re-ClaM」と内容が異なります。紙版に収録されていたジョゼフ・グッドリッチ著/三門優祐訳「オン・ザ・ロード・ウィズ・マンフレッド・B・リー 第1回」は、著作権処理の関係で本電子版には収録しておりません。あらかじめご容赦ください。