Revival3
- 400 JPY
ギルティ2からイグザード間を書いたソル×カイ小説本です。まいどばかっぷる。シン+ラムも交えたコメディ調の日常本です。
以下本文より
「ソル。ひとつ質問してもいいだろうか」 せっかくの造形がもったいない無愛想な美少女が、突然言った。OKとかNoとかソルが答えるより早く、その質問をぶつける。 「貴方に婚姻歴はあるのだろうか」 ――同じく無愛想を絵に書いた男が、珍しく固まった。一見そうは見えないが、カイとシンには、ソルが驚いているのが分かる。 わずかな硬直が解けると、ソルは懐から煙草を取り出した。「禁煙だぞ」と眉をしかめたものの、カイはそれを見逃した。正直そんなことより、笑いをこらえるので精一杯だ。 衆目を浴びながら、男はライターで火を。ふ、と煙を吐き出してから、 「……なぜ聞く?」 つい最近まで人類の仇敵だった少女は、己の思考をまとめるように、考えながらゆっくりと言葉を選んだ。 「妹は……エルは、貴方とシン・キスク、それに連王に好意を抱いていたと思う」 「……で?」 「連王は妻帯者だから除外するとして、残るあなた方について、可能性があるかどうか、確認しておきたい」 それは、ようやく『人』らしい感情が芽生えた彼女の、妹への愛情表現だった。あるいは妹のいない寂しさや罪悪感をまぎらわせるために、なにかせずにいられないのかもしれない。――理由はどうあれ、周りにはたまったもんじゃなかった。 んなもん、あるわきゃない。 周りで同じく食事中の旧騎士団員は、皆確信を持って頷いた。理由についてはあれでそれだから、ここで喋るわけにはいかないが、一様にちらりとカイを盗み見た。 しかしシンは勿論、育ての親と実の親の恋愛事情など知りはしない。
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