『中核』復刊第5号~若きマルクスの格闘(マルクス主義学生同盟・中核派 機関誌)
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今年(2019年)は「東西冷戦構造崩壊から30年」であり、11月9日の「ベルリンの壁」崩壊の日を中心にさまざまな報道がなされました。今回は、30年前に「資本主義の勝利~永遠の繁栄」「社会主義の敗北」が謳歌されたのとはうって変わって、現在の最末期の資本主義(=新自由主義)が生み出す戦争・貧困・格差・差別などの現実への悲観的見通しが多く語られました。 資本主義とは未来永劫続くものなのでしょうか? アメリカでは今、空前の「社会主義」ブームが起きています。昨年に米ギャラップ社がおこなった若者(18~29歳)が対象の世論調査では、「社会主義に好意的」と答えた人は51%にものぼり、「資本主義に好意的」の45%を上まわりました。社会主義の51%は2010年から変わっていませんが、資本主義は大きく減らしています(当時68%)。 2017年に世界で公開された映画『マルクス・エンゲルス』(日本では18年)は大きな反響を呼び起こしました、これもまた、19世紀の資本主義が生み出す非人間的な現実と必死に闘う労働者階級に、若きマルクスとエンゲルスが肉薄し、みずからの思想と人生を磨き上げようとしている姿への共感が、国境を超えて広がったことのあらわれではないでしょうか。 今号は、「若きマルクスの格闘」をテーマとしました。ヘーゲル主義の哲学青年だった20代のマルクスとエンゲルスが、どのような思想的曲折や実践的な悪戦苦闘をへて1848年の『共産党宣言』にまでいたったのかに焦点をあてました。いわゆる「初期マルクス」です。 『中核』第2号(17年12月発行)が「『革命家マルクス』の復権」と題し、マルクスとエンゲルスの人生を俯瞰して世界史的事件とのかかわりあいに焦点をあてたのと違い、今号では1840年代に二人が積み重ねた理論的成果の内容解説に大部分のページを割きました。『共産党宣言』執筆時、マルクスは29歳、エンゲルスは27歳でした。未来をつくり、革命をなしとげるのは青年の任務です。現代日本に生きる私たちも、このことを肝に銘じて日々の実践と学習をおこなっていきたいと思います。多くのみなさんが今回の『中核』5号を手にとり、読んでくださることをお願いしたいと思います。 目次 はじめに 第1章 マルクス・エンゲルスが生きた時代 【1】イギリス「産業革命」 【2】労働者階級の登場とその闘い 【3】「フランス大革命」とヨーロッパへの波及 【4】ドイツ――ヘーゲル哲学 第2章 共産主義思想へのマルクスの接近 【1】マルクスの思想形成 【2】フォイエルバッハの思想が飛躍点に 【3】パリ時代の格闘――プロレタリアートの発見 【4】マルクスとエンゲルスの出会い 【5】『経済学・哲学草稿』 【6】『聖家族』――労働者大衆の闘いの評価をめぐって 第3章 『ドイツ・イデオロギー』で「共産主義者」を宣言 【1】『ドイツ・イデオロギー』の意義 【2】『フォイエルバッハ・テーゼ』について 【3】『ドイツ・イデオロギー』での内容展開 【4】『哲学の貧困』――プルードン批判 【5】『賃労働と資本』――資本主義的搾取の解明 【6】共産主義通信委員会から共産主義者同盟での実践 第4章 『共産党宣言』と1848年革命 【1】『共産党宣言』の意義 【2】1848革命の全ヨーロッパ的爆発 出版社 : 前進社; 新書版 (2019/12/25) 発売日 : 2019/12/25 言語 : 日本語 新書 : 162ページ