CoC妖刀シリーズ×妖刀大集合『鯉首揃えて』
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白い霧が、肌を撫でる。 やがて霧の向こうから、ぬらりと迫るは魚影。 硬質な鱗のきしむ音と、無を見据える双眸。 人も、 怪も、 すべての首が並ぶその時まで、 ――さあ、鯉首揃えて。 『鯉首揃えて』 【 人数 】1人~ 【 時間 】6時間/約2晩 【 推奨 】戦闘≧探索=知識 【ロスト率】中 【 舞台 】日本/離島 【 傾向 】サバイバルパニックホラー、環境スリラー、戦闘 ❖導入 濃い霧に包まれた小島。白斑島(はくはんじま) ここ数日、島中が異常に濃い霧に包まれ、観光客を中心に行方不明者が続出している。 ❖事前情報:白斑島について ▼所在地:日本海側の離島 人口:約200人(高齢化が進んでいる) 主要産業:漁業(かつては鯉の養殖・加工も盛んだった) アクセス:月一回の定期船(臨時便あり) 特徴:島の中央に広がる湿地帯、濃い霧 ▼最近の状況 三ヶ月前から、島に異変が起きている。 異変の内容: 濃霧が常に島を覆うようになった 行方不明者が続出(月に2~3人) 発見される遺体は必ず「首がない」 海に奇妙な光る生物が出現 住民の精神状態が不安定 島は外部からの支援を求めているが、祓い屋や調査団は次々と行方不明になっている。 ハンドアウトA:依頼人 対象:祓い屋、探偵、オカルト研究者、フリーランスなど あなたのもとに、一通の手紙が届いた。 差出人は「白斑島 住民代表 源太」。 拝啓 突然の手紙、失礼いたします。 私は白斑島という離島で暮らしている者です。 実は、この島で奇怪な事件が続いており、大変困っております。 三ヶ月前から濃い霧が島を覆い、住民が次々と行方不明になっています。 発見される遺体は、必ず首がありません。 島では「化け物の仕業だ」という噂が広まり、パニック寸前です。 これまで何人もの祓い屋や調査員を呼びましたが、皆、役に立たないか、行方不明になるかでした。 最後の望みとして、あなたにお願いしたいのです。 報酬は相談させていただきます。どうか、島を救ってください。 敬具 手紙には連絡先と、島への航路が記されている。 そして、一枚の写真が同封されている。 霧に包まれた島の写真。不気味なほど白い。 写真の裏には、走り書きで: 「息子が死にました。首がありませんでした。助けてください」 ハンドアウトB:知人からの依頼 対象:民俗学者、記者、カメラマン、医師など あなたの知人から、電話がかかってきた。 相崎ミサキ。大学時代の友人で、現在は民俗学の研究者をしている。 「久しぶり。実は、お願いがあって」 ミサキの声は、いつもより真剣だ。 「私の故郷の島で、異変が起きているの」 「白斑島って聞いたことある?日本海側の小さな離島」 「三ヶ月前から、島が濃霧に覆われて、住民が行方不明になってる」 「それだけじゃない。島には『ホタル様』っていう守り神の伝説があったんだけど、最近住民たちがその生物を『化け物』だって殺し始めたの」 「私、調査で島に行くことにした。でも、一人じゃ不安で...」 「あなたも一緒に来てくれない?」 ミサキは続ける。 「実は、島で祓い屋が何人も行方不明になってる。危険だとは思う」 「でも、故郷だから。放っておけないの」 「お願い。力を貸して」 ハンドアウトC:親族の失踪 対象:一般人、学生、家族思いのキャラクター あなたの親戚が、白斑島で行方不明になった。 叔父(叔母、従兄弟など、関係は自由に設定)は、一ヶ月前に島へ調査に行ったきり、連絡が途絶えた。 警察に捜索願を出したが、「島は濃霧で捜索困難」と言われるばかり。 最後の連絡は、メールだった。 件名:島の様子 島についた。霧がすごい。 住民たちの様子がおかしい。何かを恐れている。 「ホタル」とかいう生物を殺してるらしい。 詳しく調べてみる。 あと、夜に変な声が聞こえる。猿のような... それが最後だった。 あなたは決意した。 自分で島に行き、親族を探すのだ。 ハンドアウトD:偶然の訪問 対象:旅行者、釣り人、写真家、逃避行中の人物など あなたは、白斑島を訪れることにした。 理由は様々だ。 •珍しい魚を釣るため •離島の風景を撮影するため •都会の喧騒から逃れるため •単なる興味本位 定期船に乗り込み、島へ向かう。 船員が言う。 「最近、島は霧がひどいらしいですよ」 「あんまり長居しない方がいいかもしれませんね」 そう言いながら、船員は不安そうに島を見つめている。 やがて、島影が見えてくる。 ハンドアウトE:島出身者の帰郷 対象:島を出た元住民 あなたは、白斑島の出身だ。 島を出て、本土で暮らしている。 島には良い思い出がある。 美しい海、優しい人々、そして──「ホタル様」。 子供の頃、あなたは「ホタル様」と呼ばれる光る生物と遊んだ。 淡く光る、優しい生き物。島の守り神だと、祖父母から聞いた。 しかし、最近、島から不穏な噂が聞こえてくる。 濃霧、行方不明者、首なし死体。 そして──「ホタル様を殺している」という話。 あなたは信じられなかった。 島の人々が、守り神を殺すなんて ハンドアウトF:調査員 対象:刑事、公安、自衛官、政府機関所属など あなたは、上司から呼び出された。 上司は資料を渡す。 白斑島の報告書。 報告内容: •三ヶ月で15人の行方不明者 •全ての遺体に首がない •島は常に濃霧に覆われている •住民の証言「光る化け物が霧を呼んでいる」 •複数の調査員、祓い屋が行方不明 「公式には、自然災害として処理する」 上司は言う。 「しかし、何か異常なことが起きているのは明らかだ」 「お前には、真相を調べてほしい」 「もし、一般人に危険が及ぶようなら、適切に処理しろ」 「分かったな?」 あなたは島へ向かう。 ハンドアウトG:学術調査団 対象:生物学者、海洋学者、気象学者、大学教員など あなたは、白斑島の異常気象に興味を持った。 三ヶ月前から、島は常に濃霧に覆われている。 しかし、気象データには異常がない。 「なぜ、この島だけが?」 さらに、島では「光る未確認生物」の目撃情報がある。 生物学的にも興味深い。 あなたは調査を申請し、許可を得た。 船に乗り込む時、港の職員が言った。 「最近、島の調査に行った人が何人も帰ってこないらしいですよ」 「気をつけてくださいね」 ------------------------------------------------------------------------------------------------ 本作は、「 株式会社アークライト 」及び「株式会社KADOKAWA」が権利を有する『クトゥルフ神話TRPG』の二次創作物です。 Call of Cthulhu is copyright :copyright:1981, 2015, 2019 by Chaosium Inc. ;all rights reserved. Arranged by Arclight Inc. Call of Cthulhu is a registered trademark of Chaosium Inc. PUBLISHED BY KADOKAWA CORPORATION 「クトゥルフ神話TRPG」 ------------------------------------------------------------------------------------------------
