珍味ミシュランVol29 フィリピン フリーメイソン本部およびスラム街・売春街食べ歩き
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【米軍でつながるフリーメイソン飯とスラム飯について】 本書は、フィリピンの近代史の裏側で大きな影響力を持ち続けてきた「フリーメイソン」という秘密結社の歴史と、都市の底辺で育まれてきた「スラム街の食文化」という、一見交わることのない二つのテーマを一冊にまとめた食べ歩き記録である。この対照的な二つの視点を通して、治安が悪く、ぐちゃぐちゃで、猥雑なフィリピンの魅力を伝える事を目的としている。 19世紀末、スペイン統治下のフィリピンにおいて、フリーメイソンの思想はホセ・リサールをはじめとする独立運動家たちの思想的基盤となり、独立革命の原動力へと発展した。マニラ市内には今も、当時の面影を残すロッジ(フリーメイソンの集会所)や、記念碑が点在し、ダグラス・マッカーサーら米国占領期の要人もまた、フリーメイソンと深い関わりを持っていたことが知られている。 一方で、マニラのトンド地区やエルミタの歓楽街、パンパンガ州の下町など、フリーメイソンの栄華とは対照的な「スラム」と呼ばれる地域にも足を運んだ。そこでは、ゴミ捨て場から集めた食材を再調理する「パグパグ」に代表されるように、貧困の中から生まれた独自の食文化が今日も脈々と息づいている。屋台の焼き鳥やパレス、シシグ発祥の店など、路上で出会った名物料理や郷土料理の数々もあわせて紹介する。 権威ある秘密結社の歴史と、スラム街の戸籍もない人々の胃袋を満たしてきたスラムの味。その2つをつなぐ、米軍という存在。読者諸氏には、歴史書としてだけでなく、一冊の旅行記、あるいは食文化のフィールドノートとして楽しんでいただければ幸いである。そしてできればスモーキー・マウンテン、ハッピーランドのガチスラムに足を運んでほしい。
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