上陸 第四号
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「上陸」は新しい時代の純文学を自らの手で切り開こうとする同人一同が、制作している文芸雑誌です。東京大学文学部の卒業生を中心に、ジャンルやルールに縛られず、各々が思う「純文学」を志して表現を追求しています。何かを書きたい、読みたいと思う皆様、ぜひ一度お手に取ってみてください。今号では、小説三編と詩一編を掲載。 ・2022年秋の文学フリマ東京で販売したものと同一になります。 ・A5判2段組み平綴じ、本文90ページ。 ・本文のサンプル画像は白地ですが、本文紙には淡クリーム色の「美弾紙ノヴェルズ」を使用しています。 収録作品一覧…… ・小説 「人形遊び」直嶋 犀次 「OTHER」朝倉 千秋 「汽水湖の子どもたち」張 文經 「秋風日記」伊藤 浅 ・詩 「うちゅうまでの淡いに(三篇)」張 文經
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作者・収録作品紹介
「人形遊び」直嶋 犀次 《あらすじ》 最近結婚した夫婦の家には、よく喋る二匹の虎のぬいぐるみがいた。ある大雨の日、虎たちはベランダから落ち、濡れてしまう。彼らがクリーニングから帰ってくると、夫婦の仲にはある変化が訪れていた。 《編集部より》 ぬいぐるみって、かわいいけど何か怖いですよね。もし二人の平凡な結婚生活をじっと見守っているとしたら。 「OTHER」朝倉 千秋 《あらすじ》 バツイチ子持ちの会社員、吉村と交際しつつ、大学の同期、明良とも関係を持ち続けている清美。だらしないながら平穏であった彼女の生活は、一本の電話で動揺する。三年前に縁を切った母親の危篤の知らせだった。 《編集部より》 丁寧に書き込まれた小説で、青年期の母との葛藤から生まれた心の傷が、読者の心を抉ります。 「汽水湖の子どもたち」張 文經 《作者紹介》 札幌出身。詩と小説の関係、私と世界の関係についてぼんやりと考えている。サッカー(とリヴァプールFC)が好きだが、サッカーをしている間の空の深さの理由を知らない。 《あらすじ》 詩をやめようとする糸朗。体を持て余す力斗。十五歳の二人が湖に毒を撒きにいく。歩くこと。北海道の東の端。力斗の恋人だという青。彼らを取り巻いている退屈と未来。それらは本当にあったのだろうか。闇からの未成の言葉。 《編集部より》 思春期のもつ甘やかな暴力性、残酷さが、詩的な文章で綴られています。後半にはあっと驚く小説的な仕掛けが。 「秋風日記」伊藤 浅 《作者紹介》 青森県出身。Twitter(@ito_asa_)にて毎日短編小説を書いてます。好きな作家はボルヘス・タブッキ。鎌倉が好きでその自然や風物を生かした物語を作りたいと思っています。 《あらすじ》 鎌倉で暮らす二人。秋風が吹く季節に誘われて、交換日記がはじまる。鎌倉の自然と風物の上に、二人の心が交錯する日記体小説。 《編集部より》 鎌倉の秋の光をそのまま封じ込めたような文章で、なぜか読んでいて泣きそうになりました。