ますく堂なまけもの叢書⑮高良くんと天城くんとその他の物語 インフラとしてのジャニーズⅡ
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弊誌はこれまで、二冊のジャニーズ特集号を手掛けてきました。 一冊目が、「作家・加藤シゲアキ」に迫った《小説篇》の『自称読書家たちが加藤シゲアキを読まずに侮るのは罪悪である』。二冊目が、映画「少年たち」をメインテーマとしつつ、滝沢秀明引退とほぼ時を同じくして幕を閉じたジャニーズ黄金時代としての「平成」を振り返った《映画篇》『インフラとしてのジャニーズ──令和の初めに「少年たち」を語る』。 ともに、多くのジャニーズファンの皆様にご購読いただき、いくつもの熱いコメントを賜った思い出深い特集号です。 今年、ジャニーズ事務所の創業者であるジャニー喜多川氏の性加害問題がクローズアップされ、その結果、地上から「ジャニーズ」と称するエンターテインメント集団は消滅しました。そこに至る経過においては、過去の出版を機にご縁をいただいたジャニーズファンの皆様のご意見を拝見することが多々あり、時には、意見交換をさせていただく機会にも恵まれました。そのそれぞれに理があり、なにより、それぞれの方が、自身の愛する存在に対し、深く思考して、悩んで、苦しんでおられるのが伝わってきました。 残念ながらこの本には、そうした苦しみを癒す言葉は載っていないかもしれません。また、被害者が数百人にものぼる前代未聞の性加害犯罪だとされていることを鑑みると、加害当事者であるジャニー氏や、その庇護者であったメリー氏の功績に触れている本書に怒りを覚える方もおられるだろうと思います。 それを覚悟したうえで、それでも今号を刊行したいと思ったのは、日本芸能史に間違いなく残るであろうこの事件を、まさにその時点・地点において市井がどう受け止めていたか。そのサンプルとしてこの一冊が、後世に利することもあるであろうと考えたからです。 四十年ものあいだ、この国の頂点に立ち続けた異端芸能集団の大きな節目に際して、その芸能を受容してきた(とある)人々が、どのように佇んだのか。この本は、ただ、それを伝えるためだけの一冊です。 試し読みはこちら⇒https://note.com/ichizan/n/n29d4c8033007 (A5判/100頁)