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サイズ:A5 形 体:コピー 頁 数:28頁(表紙込) 発行日:2024.12.01 DOZEN ROSE FES 2024内、竜王の翡翠玉 DR2024にて発行の新刊です。 今回は単発にて、ちょっと情緒が幼いまんばと包容力の塊な大倶利伽羅の話で共寝はしてますが出来てない、ような気がします。 いつも通り、結構な割合で審神者がでますので、ご注意のほどを。
千里結言
燭台切は太鼓鐘と、鶴丸は三日月と同室希望。はて、伊達以外で奴が同居を了承しそうな相手なんて、いただろうか。 「…え?」 名を見て、思わず声を出してしまう。一度見て、二度見て。そうして漸く資料から目を上げて、今度こそ、視線が交わる。 「……一応言っておくが、別に、意味はない」 と思う。そう語尾が小さくなって、手を頭にやった初期刀は、そこに既に無い布を掴み損なって仕方なく腕を下ろす。困ったように眉を下げた表情は、まあまあ長い付き合いの中でもあまり見たことのないものだった。 「でも」 あの大倶利伽羅だぞ?意味もなく名を挙げたりするか?そう続けようとして、錦秋は結局、黙り込んだ。目の前の男が、必死に言葉を紡ごうとしているのが見て取れたもので。 「あんたも知っている通り、大倶利伽羅は馴れ合いを嫌う。だが、それはあいつが人一倍、 情が深いからで、懐に入れた相手には驚くほど細やかに接するし、面倒見も良いし、それ を大人数相手に出来ないから、だから、その」 何か色々と引っかかる言葉があるにはあるが。それはそれとして、と錦秋は腕を伸ばして珍しく言葉を垂れ流している初期刀の頭を乱暴に撫でてやる。何年か前に、親しかった同期が襲撃で亡くなり荒れていた自分に、この不器用な初期刀がしてくれたように。
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