現代語訳・暦林問答集 下巻
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室町時代の陰陽師・賀茂在方(かものあきかた)による暦注の参考書『暦林問答集(れきりんもんどうしゅう)』(1414)を、一般書として初めて現代語訳しました。 また、『宿曜経』からの引用文(第五十九~六十四章 参照)については、現在一般的な「大正大蔵経本」ではなく、唐代の原本に極めて近いとされる「覚勝本」(享保二十一年・1736刊)と同系統の「和本」と比較することで、賀茂在方が編纂当時に手元に置きたかったライバル・宿曜師たちが用いた暦注の一部を再現しました。 参考文献:脇田文紹『宿曜経縮刷』(1897) https://dl.ndl.go.jp/pid/817827
中世陰陽道のバイブル全訳は史上初!
これまで翻刻された原文(句読点のついた漢文)と「にらめっこ」する以外に読む術が無かった『暦林問答集』を遂に全訳。 気軽に読み始められる現代語訳に脚注・解説を加え、深く理解できるような構成を心掛けました。 歴史や天文学、陰陽師に興味のあるビギナーにも解りやすい内容となるよう努めましたが、できれば上巻 https://rabansha.booth.pm/items/1172246 から読み始めていただけると、より楽しめます。
付録として『曆林問答集』本文を巻末に収録
本書に用いた論文・中村璋八「暦林問答集本文とその校訂」(1978)所収の本文から、誤植や句読点の位置などを適宜修正したものを、「付録『曆林問答集』本文」として収録いたしました。 同論文と比較検討しやすくなるようにレイアウトを極力保持し、書体も可能な限り再現を試みました。 検索可能なテキストとして、これから『暦林問答集』について研究される方々に活用していただけると嬉しいです。 ※本文の内容は、販売中の「暦林問答集本文PDF」 https://rabansha.booth.pm/items/2524364 と一部重複します。
全文テキスト検索可
PDF販売の特性を活かし、ハイパーリンクや見出しブックマークを完備。テキスト検索も簡単です。 ※なお、本現代語訳における引用文献(典拠)の正否について、詳しくは拙論「『暦林問答集』における典拠の誤り―現存書を用いた再考―」(2021) https://rabansha.booth.pm/items/2829888 を参照してください。