新解釈「十二支」
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干支でおなじみの動物たち 【十二支】を新解釈した短編小説集です。 子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥 それぞれの動物たちと人間のやりとりが小気味よい作品です! ①動物にちなんだ個性や仕草 ②絵本のような読みやすさ ③1話10ページ未満 (全14話) が魅力!! 本を普段読まない人でも読みやすいように書きあげました! 簡単な小ネタや四字熟語なども混ざる、有意義な暇つぶしになります! YouTubeを眺めて日が暮れる日々に、対抗しよう!! ▽ これからたくさんの読みやすい短編集を本にしてお届けします! 新作の通知のため、ぜひ BOOTHのフォローをして応援よろしくお願いします! また、割引の告知などをしますので、SNSのフォローもよろしくお願いします! Ⅹ(旧Twitter):@say6novel 著者:セーイ6
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更にもう一話ぶん! noteかPDFで試し読み出来ます! note↓ https://note.com/say6novel/n/n93e5c5f23c49 ------------------------------ 第一話 「 人 」 むかしむかし、それは世界がまだ始まろうと準備を進めていたころの話。 ある日、神さまが人間を呼びつけて、 こう言いました。 神「世界の安寧のため、その一年を取り仕切る動物を据えることにした。 おまえは世界をめぐり、ふさわしいと思える十二匹の動物を選び、私のもとへ寄こしなさい。」 人間は、神さまのつかいとして選ばれ、 その使命を果たすことになりました。 すると神さまは、 十二枚の手紙を用意し人間に渡すのです。 いったいなにかと人間が不思議そうにしていると、さらに見たことのない石を一つ取り出し こう伝えます。 神「これは“いし”だ。十二の手紙すべてにひとつずつ、入っている。 私の宮へ入るのに必要なモノだ、おまえにもひとつやろう。」 人間はそれらを受け取ると、 大事そうに懐へしまいました。 神さまはそれを見ると満足そうに微笑み、慈しむような面持ちで続けます。 神「人よ、おまえの見定めた動物たちにその手紙を渡すのだ。 気がいのある動物たちを十二支として迎える。 元日の朝、“いし”を持って私へ挨拶に来るよう記してある。」 人「お言葉ですが、神さま。 わたしが十二の動物を見つけることが叶わぬときは、どういたしましょう?」 神「それを見つけるのだ。 なに、世界はおまえが思うより広く、 大きい。」 案ずる必要などない、 と神さまは仰いました。 人間が正しく役割を果たそうとしたならば、必ず良いめぐり合わせがあるのです。 神さまにはそれがわかっていました。 人「わかりました神さま。それでは行って参ります。」 人間は首をかしげて、腑に落ちないような気もしましたが、そうして神さまの御前を後にするのでした。 神さまの言うとおり、使命を果たさんと門から外へと歩み出します。 人間が神さまの宮を初めて出たのはこのときでした。 世界の右も左も、まだなにも知りません。 門を出てすぐ、砂ぼこりと共になにかが目の前を通りすぎていきました。ものすごい速さで、チクチクとした毛が鼻を掠めたのです。 そのなにかは、あっというまにちいさな影になると、地平線のかなたへ消えてゆきました。 その丸太のようなものを見おくると、 人間はふたたび首をかしげるのでした。 人「気をとりなおして行こう。」 人間はそういって、気にしすぎることは、やめにしました。 ここはもう、宮の中ではありません。 予期せぬ出来ごとはきっと、 これからもたくさん起こることでしょう。 顔を上げて、前を向きなおります。 空は青く、白い雲の浮かぶ、すがすがしい景色ばかりです。 足に力をこめて、えいやっと一歩ふみだしました。 こうして、十二支をめぐる旅が幕を開けたのでした。 ------------------------------ 良ければご購入をご検討ください!
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